さくさくのパイ生地になめらかなカスタードクリームとキャラメリゼしたりんごをたっぷり入れた永遠の定番・アップルカスタードパイのレシピ!
永遠の定番・アップルカスタードパイ!
フランスにいるとタルトはよく作るけれどクラシックなパイをあまり作ったことがないと思い立ち、レトロな喫茶店にあるような懐かしい感じのアップルパイを作りたくなりました。
パイ生地は普通のいわゆる折り込みパイ生地の簡易版、フィユタージュ ・ラピッドとか速成折り込みパイ生地と呼ばれる、フランスのクラシックな折り込みパイ生地より簡単にできるパイ生地を使いました。水分の多い生地と合わせても食感が失われにくく、お惣菜などにも向くパイ生地です。
中にはカスタードクリームを下に敷いてキャラメリゼした大きめのりんごをたっぷり上にのせてます。
パイ型を持っていなかったので探したら、見つかりませんでした・・。陶器のフラン型とか、タルト型ならたくさん見つかるものの、あの絶妙な角度がついた浅めのパイ型がない。なので今回は同じように少し角度があるマンケ型を使用しました。
マンケ型の直径は20cm、ただ高さが4cmとそこそこ深かったので、予想していたよりりんごが必要で、小さめのりんごを10個も使いました。皮を剥いて芯をとって重さをはかったら720g、カスタードと合わせたら1kg弱はあったのではないでしょうか。ずっしりと重かったです。
タルトタタンなどもそうですが、りんごをキャラメリゼするとかさが減るので意外とりんごの量が必要なんですよね。詰める段階になってりんごが足りなくなるとまたりんごを切ってキャラメリゼして・・・という作業がかなり面倒なので、予想より少し多めにキャラメリゼしておくといいかと思います。
アップルカスタードパイの作り方
パイ生地(速成折り込みパイ生地)
バターを2cm角に切ります。冷水に塩を加えて溶かしておきます。
薄力粉と強力粉をふるい入れたボールにバターを入れ、バターに粉をまぶすような感じでさっと混ぜます。 *ここではバターのかたちを保ったままで、練ったりこねたりバターを潰したりしないようにしてください!
全体に塩を溶かし込んだ冷水を振りかけてざっと混ぜます。水分が粉全体にいきわたるように混ぜます。このときもバターは塊のまま残っている状態です。もし粉が残るようなら水を足してください。ラップに包んで30分程度生地を冷蔵庫で休ませます。
打ち粉をした台に生地を取り出して、バター生地を3倍の長さの長方形に伸ばします(約 18x45cm)。向こう側から手前に⅓折り込み、手前からまた⅓折り込みます。(三つ折り1回目)
生地を90度回転させてまた長方形にのばし、同じように三つ折りにします(三つ折り2回)。冷蔵庫で1時間休ませます。
さらに三つ折りを4回して、合計6回の三つ折りをします。三つ折りが終わったらラップをして30分以上休ませます。
カスタードクリーム
鍋に牛乳を入れて温めます。そのあいだにボールに卵黄とグラニュー糖、コーンスターチを入れてホイッパーでよく混ぜ合わせます。
温めた牛乳をボールに半量加えて溶きのばし鍋に戻し、ホイッパーで底が焦げないように中火で混ぜ続けます。クリーム状になり、一度少し固くなってから混ぜ続けるとツヤが出てなめらかになるのでそこまでしっかり混ぜます。
バットに移して素早く熱をとり、ラップを密着させて冷蔵庫で冷やします。
りんごのキャラメリゼ
りんごの皮をむき芯を取り4等分にします(大きめのりんごなら8等分でも。もっと細かくても、お好みで)。
フライパンにグラニュー糖を入れて煮詰め、カラメルを作ります。色づいたらバターを加えて溶かします。
りんごを加えて炒めます。中までしっかり火を通す必要はありません。表面が色づくくらいまで煮ます。量が多く鍋が小さい場合は、一度にりんご入れずに数回に分けて炒めます。
組み立て
カスタードクリームはホイッパーで柔らかく戻しなめらかにします。ホイッパーでもダマが残ってしまうようならハンドブレンダーやフードカッターなどを使うとよりなめらかになります。
パイ生地を半分にわけます(若干上にくる生地を多めに切り分けます)。
下に敷く方のパイ生地を綿棒で型より大きめにのばします(冷蔵庫から出したてのときはパイ生地が固くなっているので10分ほど常温においておくと作業しやすいです)。
めん棒で生地を巻きとり、型の上にのせます。型の側面に沿って生地を貼り付けます。外側に出た余分な生地はそのままにしておきます。
カスタードクリームを入れます。
キャラメリゼしたりんごをのせます。
上におくパイ生地をのばします。24x20cmの長方形にのばして、2x20cmの帯状に切り合計12本の帯を作ります。
パイ生地を縦に6本、横に6本のせて格子状に編みます(編み方は動画も参考にしてみてください)。
余分な生地を切り落とします。縁の部分を軽く手で押さえます。
溶いて濾した卵をパイ生地部分に塗り、ブラウンシュガーをふりかけます。
175度のオーブンで1時間ほど焼きます。
粗熱をとってからお皿に出してください。(今回使った底の抜けない深めのマンケ型だと取り出すのが難しいです。私は側面にナイフを入れてよくはがしてから上面に手を当てて型から出しましたが、難しいようなら型に入れたまま一切れづつ切って取り出してください。)
りんご・クリーム・パイの相性を楽しもう!
アップル・ブラウン・ベティというりんごにパン粉をかけて焼き、出来上がりにアイスクリームやカスタードクリームを添えて食べるアメリカのお菓子があります。
もっと簡単に作りたい方は、アップル・ブラウン・ベティのようにりんごのキャラメリゼにカスタードを添えて、上から焼いたパイ生地を砕いてかけて食べてもいいかもしれません。
どんなかたちにしてもとにかくカスタードクリームのなめらかさとりんごの風味と歯ごたえ、パイ生地のサクサクの相性がよくて止まらなくなります。
使用する道具
パイ生地を伸ばすときにうまく力が入り均等に生地がのびるようにするために、大きくて重いめん棒を選ぶと作業がしやすいです。私が使っているのは50cmの木製のもので伸ばしやすく気にってますが、砂糖が多い生地をのばした時などベタベタするので食洗機や洗剤でガシガシ洗えるポリエチレンの方がよかったなと思うことも。これから買う方はそちらの方でもいいかなと思います。
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りんごとクリームがたっぷり!アップルカスタードパイのレシピ
- Total Time: 4 hours
- Yield: 8人分(20cmのマンケ型 1台分) 1x
Description
さくさくのパイ生地になめらかなカスタードクリームとキャラメリゼしたりんごをたっぷり入れた永遠の定番・アップルカスタードパイのレシピ!
Ingredients
フィユタージュ・ラピッド(速成折り込みパイ生地)
- 125g 薄力粉
- 125g 強力粉
- 225g 無塩バター
- 125ml 冷水
- 5g 塩
カスタードクリーム
- 300ml 牛乳
- 4個 卵黄
- 60g グラニュー糖
- 30g コーンスターチ
- ½ バニラのさや
りんごのキャラメリゼ
- 7-8個 りんご
- 100g グラニュー糖
- 50g 無塩バター
仕上げ
- 1個 卵
- 大さじ1 ブラウンシュガー
Instructions
パイ生地(フィユタージュ・ラピッド)
- バターを2cm角に切ります。柔らかいようなら使う寸前まで冷凍庫で冷やして固くしておくと扱いやすいです。
冷水に塩を加えて溶かしておきます。 - 薄力粉と強力粉をふるい入れたボールにバターを入れ、バターに粉をまぶすような感じでさっと混ぜます。 *ここではバターのかたちを保ったままで、練ったりこねたりバターを潰したりしないようにしてください!
- 全体に塩を溶かし込んだ冷水を振りかけてざっと混ぜます。水分が粉全体にいきわたるように混ぜます。このときもバターは塊のまま残っている状態です。もし粉が残るようなら水を足してください。ラップに包んで30分程度生地を冷蔵庫で休ませます。
- 打ち粉をした台に生地を取り出して、3倍の長さの長方形に伸ばします(約 18x45cm)。向こう側から手前に⅓折り込み、手前からまた⅓折り込みます。(三つ折り1回目)
- 生地を90度回転させてまた長方形にのばし、同じように三つ折りにします(三つ折り2回)。冷蔵庫で1時間休ませます。
- さらに三つ折りを4回して、合計6回の三つ折りをします。三つ折りが終わったらラップをして30分以上休ませます。
カスタードクリーム
- 鍋に牛乳とバニラビーンズ(縦に切り込みを入れて種をしごき出し、サヤごと加える)を入れて温めます。
- ボールに卵黄とグラニュー糖、コーンスターチを入れてホイッパーでよく混ぜ合わせます。
- 温めた牛乳をボールに半量加えて溶きのばし鍋に戻し、ホイッパーで底が焦げないように中火で混ぜ続けます。クリーム状になり、一度少し固くなってから混ぜ続けるとツヤが出てなめらかになるのでそこまでしっかり混ぜます。
- バットに移して素早く熱をとり、ラップを密着させて冷蔵庫で冷やします。
りんごのキャラメリゼ
- りんごの皮をむき芯を取り4等分にします(大きめのりんごなら8等分でも。もっと細かくても、お好みで)。
- フライパンにグラニュー糖を入れて煮詰め、カラメルを作ります。色づいたらバターを加えて溶かします。
- りんごを加えて炒めます。中までしっかり火を通す必要はありません。表面が色づくくらいまで煮ます。量が多く鍋が小さい場合は、一度にりんご入れずに数回に分けて炒めます。
組み立て
- カスタードクリームはホイッパーで柔らかく戻しなめらかにします。ホイッパーでもダマが残ってしまうようならハンドブレンダーやフードカッターなどを使うとよりなめらかになります。
- パイ生地を半分にわけます(若干上にくる生地を多めに切り分けます)。
- 下に敷く方のパイ生地を綿棒で型より大きめにのばします(冷蔵庫から出したてのときはパイ生地が固くなっているので10分ほど常温においておくと作業しやすいです)。
- めん棒で生地を巻きとり、型の上にのせます。型の側面に沿って生地を貼り付けます。外側に出た余分な生地はそのままにしておきます。
- カスタードクリームを入れます。
- キャラメリゼしたりんごをのせます。
- 上におくパイ生地をのばします。24x20cmの長方形にのばして、2x20cmの帯状に切り合計12本の帯を作ります。
- パイ生地を縦に6本、横に6本のせて格子状に編みます(編み方は動画も参考にしてみてください)。
- 余分な生地を切り落とします。縁の部分を軽く手で押さえます。
- 溶いて濾した卵をパイ生地部分に塗り、ブラウンシュガーをふりかけます。
- 175度のオーブンで1時間ほど焼きます。
- 粗熱をとってからお皿に出してください。(今回使った底の抜けない深めのマンケ型だと取り出すのが難しいです。私は側面にナイフを入れてよくはがしてから上面に手を当てて型から出しましたが、難しいようなら型に入れたまま一切れづつ切って取り出してください。)
Notes
りんごの量はお持ちの型によって調節してください。
今回使用した型は直径20cm x 高さ4cmのマンケ型です(パイ型がなかったので・・・)。高さ4cmはパイしては結構高めなので小さめのりんご10個くらい使いました(皮を剥いて芯をとって総量を量ってみたら720gでした)。普通〜大きめのりんごなら7-8個くらいでいいかと思います。もっと高さが低めのパイ型をお持ちならりんごの量を減らしてください。
- Prep Time: 1 hours
- 生地を休ませる: 2 hours
- Cook Time: 1 hours
- Category: タルト&パイ
- Cuisine: アメリカ
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