暑い季節にぴったりの爽やかなレモンティラミスのレシピです。
レモンシロップを染み込ませたビスケットと、ふんわり軽いマスカルポーネクリームが絶妙な組み合わせ。コーヒー不使用なのでお子様にも◎。リモンチェッロを加えれば、大人の味わいにもアレンジできます。
爽やかさと濃厚さのバランスが決め手!レモンティラミスの工夫ポイント
クラシックなコーヒーのティラミス、いちごのティラミス、抹茶のティラミスと、いろいろ作ってきましたが、今回はレモンのティラミスです。
レモンは酸味がしっかりあって存在感のある果物なので、ティラミスのふんわり濃厚なクリームとよく合い、夏らしく爽やかな仕上がりになります。
最初はマスカルポーネクリームにレモン汁やゼストを混ぜてレモン風味にしようと試したのですが、以前のクラシックティラミスでも書いたように、このクリームは意外と繊細で失敗しやすいです。レモンを加えると分離したり固まりづらくなったりして、やっぱり扱いが難しかったです。
なので今回は、マスカルポーネクリームはシンプルに仕上げて、レモンの風味はビスケットに染み込ませるシロップやトッピングでたっぷり効かせる形にしました。その方が失敗もしにくく、レモンの酸味とクリームのまろやかさのコントラストがきれいに出ます。
材料
レモンティラミスの土台
- フィンガービスケット - 「フィンガービスケット」や「サヴォイアルディ」と呼ばれる、空気をたっぷり含んだ軽いビスケットを使います。手作りやスポンジケーキで代用することもできますが、不思議と市販の乾いたフィンガービスケットで作った方が仕上がりが軽く、濃厚なクリームとの相性もよくて美味しい気がします。甘さとコクを加えるだけでなく、シロップやクリームの安定感にもつながります。
イタリア在住の方には、小さめサイズの「パヴェジーニ」もおすすめです。 - 水 - シロップのベースになる材料です。レモン汁やリモンチェッロと合わせて風味を整えるため、レモンの酸味を強めたい方やリモンチェッロを多めに使いたい場合は、水の分量を加減して調整してください。
- グラニュー糖 - 甘さとコクを加えるだけでなく、シロップやクリームの安定感にもつながります。
- リモンチェッロ - 大人向けのレシピにはリモンチェッロを加えるとより風味豊かになります
- レモン汁 - レモンの酸味がマスカルポーネクリームとよく合います。レシピではレモン1個分を使っていますが、お好みで水の代わりにレモン汁の分量を増やすこともできます。
マスカルポーネクリーム
- 卵 - できるだけ新鮮な卵を使用してください。生卵が食べられない地域や心配な方は、低温殺菌済みの卵などを使うようにしてください。
卵を加熱して作る「パータボンブ方式」のティラミスレシピを試してみるのもおすすめです。 - グラニュー糖 - マスカルポーネクリームやメレンゲ、シロップなどに使います。甘さだけでなく、クリームの安定感やコクを出す役割もあるので、レシピの分量通りに使うのがポイントです。
- マスカルポーネチーズ - こちらも新鮮なものを選びましょう。暑い時期や賞味期限が近いものでは、容器の中で分離が起き、チーズと容器の間に水がたまることがあります。
こういった状態のマスカルポーネは、生地と合わせたときにクリームがゆるくなり、うまく固まらないことがあるので注意してください。 - 生クリーム - 乳脂肪分35%前後のものを使っています。メレンゲと生クリーム両方を使うことで、軽さと濃厚さのバランスをとっています。
レモンシュガー(トッピング)
- グラニュー糖 - レモンの皮の風味を引き立てる、トッピング用のレモンシュガーに使います。甘さを控えたい場合は、レモンの皮のみでも十分爽やかに仕上がります。
- レモンの皮(すりおろし) - すりおろしたレモンの皮にグラニュー糖を混ぜることで、レモンの香りや風味がより引き出され、少量でもぐっと爽やかに仕上がります。
作り方
準備
- レモンはよく洗い、皮をゼスターですりおろしておきます(トッピング用)。
- レモン汁は絞っておき、シロップに使います。
土台(レモンシロップ)
小鍋に水とグラニュー糖(30g)を入れて中火にかけ、グラニュー糖が溶けるまで加熱します。
火を止めたら、レモン汁と(お好みで)リモンチェッロを加えて混ぜ、常温になるまで冷まします。
マスカルポーネクリーム
ボウルに卵黄(4個分)とグラニュー糖(60g)を入れ、ハンドミキサーで白くもったりするまでよく泡立てます(空気をたっぷり含ませるのがポイント)。
マスカルポーネを加え、高速でさっと混ぜ合わせます。(混ぜすぎないよう注意してください!)
別のボウルで生クリームを7分立て(すくうと角がおじぎするくらい)に泡立てます。
さらに別のボウルで卵白を泡立てます。グラニュー糖(40g)を3回に分けて加え、ツノがややゆるく立つまで泡立てます。
生クリームを加え、ゴムベラで底から返すようにやさしく混ぜます。
泡立てた卵白を加え、ふんわりと混ぜ合わせます。
組み立て
フィンガービスケットをレモンシロップに片面ずつ2秒ほどさっと浸し、型に並べます。
※シロップに浸しすぎたり、熱すぎたりするとビスケットが崩れるので注意。外側がしっとり、中心が白っぽく残るくらいが理想です。
※慣れないうちは、型にビスケットを並べたあとにハケでシロップを塗る方法もおすすめです。
クリームの半量をビスケットの上に流し、平らにならします。
残りのビスケットを同様にシロップに浸して重ね、残りのクリームを上から流し入れて平らにします。
冷蔵庫で最低2時間、できれば一晩冷やします。
レモンシュガー
グラニュー糖(25g)とすりおろしたレモンの皮を混ぜて、レモンシュガーを作ります。
冷やしたティラミスの表面にふりかけてできあがりです。
使用する道具
今回はガラスの容器で大きく作っていますが、小さな器に1人分ずつ分けて作ることも可能です。
レモンティラミスの保存・日持ち
このレシピでは加熱していない生卵を使用しているため、必ず冷蔵保存してください。
保存方法:
密閉容器またはラップで覆い、冷蔵庫(4℃以下)で保存
日持ち:
作った日を含めて2日以内を目安に食べ切ってください。
ポイント:できるだけ新鮮な卵を使い、室温に長く置かないように注意しましょう
もし食中毒などが心配な場合は低温殺菌済みの卵を使用するか、パータボンブ方式(卵を加熱して泡立てる方法)のレシピを選ぶとより安心です。
よくある質問(FAQ)
A1. 使用するマスカルポーネの状態を事前に確認しましょう。
できるだけ新鮮で保存状態のよいマスカルポーネチーズを使うのがポイントです。
暑い時期や賞味期限が近いものでは、容器の中で分離が起こり、チーズと容器の間に水がたまっていることがあります。
こういった状態のマスカルポーネは、生地に混ぜたときにダマになったり、なめらかに混ざらず、クリームがゆるく仕上がってしまうことがあります。
使う前にチーズの状態を軽く混ぜてチェックし、なめらかで均一な質感のものを選びましょう。
A2. 浸す時間とシロップの温度に注意!
フィンガービスケットを常温のレモンシロップに片面2秒ほど浸すくらいがベストです。熱すぎたり、長時間浸すと形が崩れやすくなるので、浸しすぎには要注意です。
A3. どちらか一方だけでもOKです!
家庭で作るティラミスでは、卵白のメレンゲだけで軽さを出すことが多く、レストランなどでは生クリームだけで濃厚に仕上げることもよくあります。
このレシピでは、生クリームのコクとメレンゲの軽さを両立させるために両方使っていますが、お好みや手元の材料に応じて、どちらか一方だけで作っても大丈夫です。
A4. ポイントは「全ての材料にしっかり空気を含ませる」こと!
マスカルポーネや卵黄、生クリームなど、重たい素材を多く使っているため、ふんわり軽く仕上げるには空気を含ませながら混ぜるのが大切です。
・卵黄と砂糖は、白っぽくもったりするまでしっかり泡立てる
・生クリームや卵白も、別々に泡立ててから、ゴムベラで泡を潰さないようにやさしく混ぜ合わせる
などに気をつけて作って見てください!
A5. 低温殺菌卵やパータボンブ方式が安心!
夏場やお住まいの地域によって生卵の使用が気になる方は、“低温殺菌卵(パスチャライズド)”を使うのがおすすめです。それが手に入らない場合は、卵を湯煎で加熱しながら泡立てる「パータボンブ方式」のレシピに切り替えるとより安全に仕上がります。
ティラミスのレシピ
イタリアのお菓子のレシピ
レモンのティラミス
- Total Time: 1 hour
- Yield: 8人分(21x15x7cm スクエア型 x 1台分)
Ingredients
土台
20本 フィンガービスケット(またはスポンジケーキ)
130ml 水
30g(約大さじ2と½) グラニュー糖
30ml(約大さじ2) リモンチェッロ(お好みで)
50ml(約大さじ3と⅓) レモン汁(レモン大1個分)
マスカルポーネクリーム
4個分 卵黄
60g グラニュー糖
250g マスカルポーネチーズ
100ml 生クリーム
2個分 卵白
40g グラニュー糖
レモンシュガー(トッピング)
25g(大さじ約2) グラニュー糖
1個分 レモンの皮(すりおろし)
Instructions
準備
- レモンはよく洗い、皮をゼスターですりおろしておきます(トッピング用)。
- レモン汁は絞っておき、シロップに使います。
土台(レモンシロップ)
- 小鍋に水とグラニュー糖(30g)を入れて中火にかけ、グラニュー糖が溶けるまで加熱します。
- 火を止めたら、レモン汁と(お好みで)リモンチェッロを加えて混ぜ、常温になるまで冷まします。
マスカルポーネクリーム
- ボウルに卵黄(4個分)とグラニュー糖(60g)を入れ、ハンドミキサーで白くもったりするまでよく泡立てます(空気をたっぷり含ませるのがポイント)。
- マスカルポーネを加え、高速でさっと混ぜ合わせます。(混ぜすぎないよう注意してください!)
- 別のボウルで生クリームを7分立て(すくうと角がおじぎするくらい)に泡立てます。
- さらに別のボウルで卵白を泡立てます。グラニュー糖(40g)を3回に分けて加え、ツノがややゆるく立つまで泡立てます。
- 2. に生クリームを加え、ゴムベラで底から返すようにやさしく混ぜます。
- 次に泡立てた卵白を加え、ふんわりと混ぜ合わせます。
組み立て
- フィンガービスケットをレモンシロップに片面ずつ2秒ほどさっと浸し、型に並べます。
※シロップに浸しすぎたり、熱すぎたりするとビスケットが崩れるので注意。外側がしっとり、中心が白っぽく残るくらいが理想です。
※慣れないうちは、型にビスケットを並べたあとにハケでシロップを塗る方法もおすすめです。 - クリームの半量をビスケットの上に流し、平らにならします。
- 残りのビスケットを同様にシロップに浸して重ね、残りのクリームを上から流し入れて平らにします。
- 冷蔵庫で最低2時間、できれば一晩冷やします。
レモンシュガー
- グラニュー糖(25g)とすりおろしたレモンの皮を混ぜて、レモンシュガーを作ります。
- 冷やしたティラミスの表面にふりかけてできあがりです。
Notes
切り分ける際のコツ
切り分けるときは、まずナイフで切れ目を入れます。最初はスプーン型のレードルを使い、型の底が見え始めたら(底の面積が広く見えてきたら)、フライ返しなどを使って取り出すと、うまくきれいに取り出せます。
フィンガービスケットの代用
フィンガービスケットの代わりに、スポンジケーキやビスキュイ、カステラなどを使っても作れます。
生卵の安全性について
このレシピでは生卵を使用しています。生卵が食べられない地域や心配な方は、低温殺菌済みの卵などを使うようにしてください。
卵を加熱して作る「パータボンブ方式」のティラミスレシピを試してみるのもおすすめです。
- Prep Time: 1 hour
- Category: デザート
- Cuisine: イタリア
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