お菓子作りの基本、スポンジケーキ。失敗せずにふわふわしっとり仕上がるレシピのコツをご紹介します!

お菓子作りの基本・スポンジケーキ!
いろいろなお菓子の土台に使われるスポンジケーキ。
おうちにある材料ですぐにできる本当に基本中の基本のスポンジケーキですが、意外とコツがいる手強いケーキだったりします。
以前もスポンジケーキのレシピをご紹介したことがあるのですが、粉の配合が多めのしっかりしたスポンジケーキでした。最近はスポンジケーキもより柔らかく、シフォンケーキに近いようなふわっふわなものが主流になってきているような気がします。
その分生地に含まれる水分量も増え、生地を作るときも焼き上げたあともうまく扱わないと膨らまなかったり、しぼんでしまったりとより失敗しやすくもなったと思います。
スポンジケーキ、失敗の原因
膨らまない

原因:生地が混ぜ足りない、または混ぜすぎ
最初に卵黄と卵白を一緒に泡立てるのですが、そのときの泡立て方に少しコツがあります。
最初にハンドミキサーで高速で泡立て大きな泡を作り、そのあと低速に変えて大きな泡をだんだん細かくしてキメ細かい生地にしていきます。
出来上がりの生地はもったりとして8の字を書くと跡が残りだんだんと消えていくくらい。泡立てすぎて跡がくっきりと長いあいだ残りすぎても、他の材料を混ぜていく過程で生地の泡が消えていったりしてしまいます。
(湯煎で温めながら泡立てると卵の粘度が弱まって泡立ちやすくなりますが、攪拌力のあるハンドミキサーやスタンドミキサーの場合、温めない方がキメ細い泡ができやすいので温めていません。手で泡立てる場合は温めながら泡立てた方が簡単にできます)
原因:高速で泡立てたあと、低速で十分に泡立てていない
ところどころ大きな泡が残ってしまってます
高速で泡立てたあと低速で十分に泡を細かくしていかないと、大きな泡が残ってしまいます。大きな泡は安定しにくいので潰れやすく、やはり膨らまない原因になります。
焼けたあと、しぼむ
原因:生焼けである

表面が色づいてうまく膨らんできたのでもういいかな〜とオーブンから出してしまうと、冷めるにつれてどんどんと小さくなってしまうことがあります。
切ってみると、ところどころ目が詰まってきちんと焼けていません。
焼けたかどうかは、ドーム状に一番膨らんでいる部分を軽く指で押してみて弾力があり指の跡がつかない、中心にクシをさしてみて何もくっついてこないなどが目安になります。
スポンジケーキも高さがあるとしっかり焼けるまで結構時間がかかるので、あまり焦げないように温度調節をしながらしっかり焼き切ってください。
原因:粉が生地によく混ざっていない
ちょっと見えにくいですが、ところどころに粉が固まって残っています。こうなると粉が生地にうまく分散されていない=粉が生地を支えていないとこになるので、しぼむ原因になってしまいます。
オーブンで焼いているときは綺麗に膨らんでいたのに、オーブンから出したらどんどんとしぼみ最後にはひとまわり小さくなってしまった・・・なんていうときもあります。
もちろん少しくらいへこむのは当たり前なのですが、全体にシワが入るほどしぼんでしまうときはやはりどこかに問題があります。
スフレなどはオーブンから出してすぐ食べないとだんだんしぼんでしまいますよね。スフレチーズケーキなんかもやはり焼き立てから冷めてくるとある程度しぼみます。
というのは、スフレもスフレチーズケーキも粉の分量がすごく少ない(または入れない)んです。焼き立ての膨らんだ一瞬を食べるものなので、できるだけ粉の量を減らしてふわふわの食感にしているんです。
冷めてからしぼむのを防ぐのは粉。粉が気泡をしっかり支えて、冷めてからもしぼむのを防いでくれます。
ということで冷めるとしぼんでしまうのは、粉が生地によく混ざっていないなどの原因が考えられます。
側面がへこむ
原因:焼き上がりに型を高いところから落としていない

うまく膨らみ、いざ型から外すと中から空気が抜けるように側面にシワが入り急激にしぼんでしまうことがあります。
先ほどのへこむ原因と重なる部分もあるのですが、一時期側面だけがへこみ続けることがありました。全体がしぼむのとちょっと違うへこみ方だったので、原因を調べてみました。
ときどきスポンジケーキの作り方のコツで「焼き上がりに高いところから落として蒸気を抜く」という説明があり、生地に水分が少ない(生地に牛乳などの水分を加えない)レシピだとそれをしなくても綺麗に焼けていたのであまりその工程の意味が理解できませんでした。
ただふわふわの生地にするために水分が多い生地で焼くと、オーブンから出したときに蒸気が型にこもってしまっているので、それをうまく抜いてあげないと生地をへこませる原因になるんですよね。なので焼き上がりに高いところから型を落とす作業が必要になります。
スポンジケーキの作り方

型の底と側面にオーブンシートを敷いておきます。(今回は繰り返し使えるオーブンシートを使っています。側面が綺麗に仕上がります)
オーブンを175度に温めます。
ボウルに卵と砂糖を入れ、ハンドミキサーやスタンドミキサーなどで高速で泡立てます。高速で泡立てることで生地のボリュームを増やします。ミキサーの機種などにもよりますが、3〜4分くらい。

生地が白っぽくなり濃度がついてきたら、低速に変えます。低速で泡立てることで、大きい泡でボリュームが増えた生地を小さい泡にしてきめ細かい生地にしていきます。

10分前後泡立て、全体が白っぽくなり生地を持ち上げて8の字を書いてみて、文字がゆっくりと消えていくくらいになったころがちょうど良い泡立て加減です。

薄力粉を3回に分けてふるい入れます。薄力粉を生地全体にふり入れることでダマをなくし、生地と混ざりやすくします。ボールを回しながらゴムベラを生地の底からすくい上げるように回転させ、さっくりと混ぜ合わせます。

牛乳と植物油をゴムベラに伝わせながら生地全体に回し入れ、手早く混ぜ合わせます。
牛乳はできれば常温に戻したものを使うと、生地に混ざりやすくなります。

175度のオーブンで25-30分焼きます。ドーム状に一番膨らんでいる部分を軽く指で押してみて、弾力があり指の跡がつかなかったら焼けています。

焼き上がってすぐに型ごと台に落とし蒸気を抜きます。(蒸気が抜けることで生地がへこむのを防ぎます。)手で触れるくらいに冷めたら型から外してラップで包み、上下を返して保存します。(底のオーブンシートはつけたままにしておくと生地の底がへこむのを防ぐことができます。)
しっとりふわふわに仕上がるスポンジケーキ!
シフォンケーキのようにふわっふわに仕上がり、このスポンジケーキのレシピにしてからシロップもほとんど打たなくなりました。
いくつかのコツも必要ですが、ぜひふわふわスポンジケーキを作ってみてください!
使用する道具



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ふわふわしっとり!失敗しないスポンジケーキ
- Total Time: 45 minutes
- Yield: 8人分(15cm丸型 1台分) 1x
説明
失敗せずにふわふわしっとり仕上がるお菓子作りの基本、スポンジケーキのレシピです。
材料
- 3個 卵
- 65g グラニュー糖
- 65g 薄力粉
- 15ml 牛乳
- 15ml 植物油
作り方
- 型の底と側面にオーブンシートを敷いておきます。(今回は繰り返し使えるオーブンシートを使っています。側面が綺麗に仕上がります)オーブンを175度に温めます。
- ボウルに卵と砂糖を入れ、ハンドミキサーやスタンドミキサーなどで高速で泡立てます。高速で泡立てることで生地のボリュームを増やします。ミキサーの機種などにもよりますが、3〜4分くらい。
- 生地が白っぽくなり濃度がついてきたら、低速に変えます。低速で泡立てることで、大きい泡でボリュームが増えた生地を小さい泡にしてきめ細かい生地にしていきます。
- 10分前後泡立て、全体が白っぽくなり生地を持ち上げて8の字を書いてみて、文字がゆっくりと消えていくくらいになったころがちょうど良い泡立て加減です。
- 薄力粉を3回に分けてふるい入れます。薄力粉を生地全体にふり入れることでダマをなくし、生地と混ざりやすくします。ボールを回しながらゴムベラを生地の底からすくい上げるように回転させ、さっくりと混ぜ合わせます。
- 牛乳と植物油をゴムベラに伝わせながら生地全体に回し入れ、手早く混ぜ合わせます。牛乳はできれば常温に戻したものを使うと、生地に混ざりやすくなります。
- 175度のオーブンで25-30分焼きます。ドーム状に一番膨らんでいる部分を軽く指で押してみて、弾力があり指の跡がつかなかったら焼けています。
- 焼き上がってすぐに型ごと台に落とし蒸気を抜きます。(蒸気が抜けることで生地がへこむのを防ぎます。)手で触れるくらいに冷めたら型から外してラップで包み、上下を返して保存します。(底のオーブンシートはつけたままにしておくと生地の底がへこむのを防ぐことができます。)
- Prep Time: 20 minutes
- Additional Time: 0 hours
- Cook Time: 25 minutes
- Category: ケーキ
- Cuisine: 日本
打田順子 says
やりましたぁ!(笑)ありがとうございます…イベントに向け試作してみましたがほんとにふんわりできてラップしてから型に再度入れキッチリラップして冷蔵してみましたが翌日〜3日目まで全くふんわりでいい感じです!しかもデコせずにスポンジのみの保存で大丈夫でした!
教えてくださり感謝します
Chicca Food says
おーよかったです!!
スポンジケーキ、私も長いあいだ満足いくレシピがなくて
かなり試行錯誤したので。
気に入っていただけてよかったです!
平林尚子 says
私はお菓子作りをすると必ず材料の無駄遣いになります焼き方もうまくいかず怒られることが多くてあれ以来お菓子を作るのを諦めていますもしお菓子作り復活した際貴方様をお連れしたいです
Chicca Food says
私も失敗ばかりで落ち込むことばかりだったのですが、お菓子作りではなく実験だと思うようにしました。
実験だったら失敗ありきなので気楽ですし失敗した原因を書き出して条件を変えて成功するまで実験を繰り返すという感じです。
これで失敗しても私ってだめだ〜とかお菓子作りが下手とか抽象的な気持ちなることが減りました。
それでも材料費はかかっちゃいますけどね・・
やまだ says
なんでだろーーーー(T ^ T)
原因がわかりませんがいつも
スポンジがカステラみたいに固くなるので
ふわふわなのが焼きたいと思い
こちらのレシピがシンプルだったので挑戦
アレンジのせいなのか失敗しました
型が大きめのものだったので二倍分量で
つくりました。
泡立てをしてる時に動画のような泡ひとつない
真っ白な感じにまでいかずに
とろみもどんどん消えてきた感じがしたので
やや黄色いのと小さな泡が残ってましたが
10分以上混ぜてたのでこの辺でやめとこうと
薄力粉を加える工程。
そこからベラを返すと底から卵の黄色っぽいのが出てきてる感じ。泡立て器を使ってる時は底から混ぜてたし、卵がでかかったのか?分離してしまってたぽい? 記事を流し込む時も卵が気になりました。
いざ焼くと焼いて取り出した途端にしぼんでしまい、底に広島焼きみたいに卵の黄色っぽい感じ?になってきて(卵タルトみたいな)
見るからに美味しくなさそうだし過去一にしぼんでしまい、分量をアレンジしたり動画通りの色じゃないのに焼いてしまったから?だと思いますが、思いっきり泡立て、途中から弱めにの塩梅もわからないし、白っぽくもどんだけ混ぜてもならないのでちょっと難易度が高いレシピだと思いました。
Chicca Food says
こんにちは、
コメントありがとうございます!
内容を拝見して、仕上がりの様子から考えてみました。
「とろみもどんどん消えてきた感じがしたので、やや黄色いのと小さな泡が残ってましたが、ベラを返すと底から卵の黄色っぽいのが出てきてる」
と書かれていたので、泡立てが足りなかったのかもしれません。
もしホイッパーを使われていたら、ホイッパーでももちろんできますが、かなり時間と力が必要で、電動ミキサーよりも難しくなります。電動ミキサーやスタンドミキサーを使うと安定して仕上がりやすいです。
しっかり泡立つと全体が白っぽくなり、黄色と白に分かれることはありません。卵の泡が安定していないと、粉が混ざっていても膨らみにくく、焼き上がりも沈みやすくなります。
次回やりやすくなるポイントを考えてみました:
・電動ミキサーを使う(もし使われていなければ)
・分量をまずはレシピ通りにしてみる(基本的に材料が増えると難易度も上がることが多く、別のコツが必要になることもあります)
・少量(小さじ1程度)のベーキングパウダーを加えてみる
日本のスポンジケーキはベーキングパウダーなしで作る分、とても繊細で難しいのですが、少し加えると膨らみを助けてくれるのでケーキが膨らむのを助けてくれます。
この方法でうまくいくと嬉しいです!
Chicca Food says
皆さま
いつも ChiccaFood をご覧いただきありがとうございます。
2025年9月18〜19日頃に投稿されたコメントについて、システムの不具合により元の日本語コメントが確認できなくなってしまいました。
せっかくコメントやご質問をいただいていたのに、このような不具合でご迷惑をおかけし本当にすみません。
もし引き続きご質問やご意見がありましたら、お手数ですがもう一度このコメント欄に書いてもらえると嬉しいです。