ケーキの土台になるスポンジ生地、ジェノワーズ。初心者でも失敗しないコツを徹底解説!
このレシピには新しいバージョンがあります:
よりふわふわに仕上がるジェノワーズのレシピを失敗しやすい原因と解決法と共にご紹介しています!
お菓子づくりの基本、ジェノワーズ
いつも思いますが、お菓子づくりって基本のものほど難しい。こんなにコツや失敗への落とし穴満載のお菓子が基本とは、先が思いやられる・・・と思いますが、基本のレシピをマスターすると、食材のいろんな特徴が理解できてお菓子づくりに応用がきくようになるのですよね。
ただ基本であって、初心者向けと言えるのかな、と思うのですがやはりお菓子づくりを始めてどうしても最初から避けられないレシピであることは確かです。そこで初心者でも失敗しない作り方を詳しく説明していきます!
ジェノワーズとは?
日本ではスポンジケーキという名前が一般的ですが、フランスではジェノワーズと呼ばれています。ジェノワーズとはイタリアのジェノヴァのこと。スポンジケーキとジェノヴァに何の関係が?
18世紀中頃にスペインの宮廷に招かれたジェノバの侯爵が彼の専属のお菓子職人を連れていきました。そこでお菓子職人がサボアケーキを元に作ったのがスポンジケーキ。今までにない軽い食感にこのお菓子は瞬く間に有名になり、ジェノヴァのお菓子職人が作ったことからジェノワーズと呼ばれるようになったそうです。
ジェノヴァは今ではイタリアの一地方都市という感じの落ち着いた街で、なぜジェノヴァが?と思いますが中世の四大海洋帝国のひとつだった街で以前はかなりの力を持っていたのですよね。ちなみにジーンズの名前の由来もジェノヴァ。どれだけ世界に影響を与えていたかわかります。
一方同じ時にイタリアにも伝わったスポンジケーキの名前はパン・ディ・スパーニャ。スペインのパンという意味で、こちらはジェノヴァではなく宮廷のあったスペインの名前をとったようです。
ジェノワーズの作り方
それではジェノワーズの作り方のコツを解説していきます!
材料
材料は卵、グラニュー糖、薄力粉、バター、はちみつの5つだけ。
バターとはジェノワーズの風味をもっと良く、はちみつは生地をしっとりさせるために加えているので、もっと材料をシンプルにしたい時はなくても大丈夫です。
イタリアのパン・ディ・スパーニャはバターやはちみつなど余分な材料はないことが多く、ベーキングパウダーが入ることが多いです。仕上がりは固めのちょっと乾燥した感じ。イタリアはババなんかもそうですが、焼いた生地は乾燥してることが多く、それをシロップで濡らして食べる感じなのでこういう生地の仕上がりなのかなと思います。
ジェノワーズは卵の起泡力を利用して作るので基本的にベーキングパウダーを使いません。だから難しいのですよね。
作り方
準備
まずバターとはちみつを合わせて電子レンジでとかしておきます。
型にバターを薄く塗ってベーキングペーパーを敷きます。
薄力粉はふるっておきます。
オーブンの予熱は170度。
卵の泡立て方
大きめのボールに卵黄と全卵、グラニュー糖を入れてホイッパーで混ぜ、湯煎にかけて混ぜ続けます。触ってみてちょっとぬるいくらい(40度くらい)になったら湯煎から外します。
湯煎にかけるのは、泡立ちにくい全卵のコシを切り、表面張力を弱くして泡立ちやすくするため。生地に火を入れる必要はないので、湯煎にかけてコシが切れて液体のようにサラサラになったところで湯煎から外します。
湯煎に使ったお湯を利用して先ほど用意したバターとはちみつを溶かしておきます。
湯煎から外した生地をハンドミキサーで泡立てていきます。
ここはホイッパーではなくハンドミキサーやスタンドミキサーなど攪拌力が強いものを使うのが絶対おすすめです。スタンドミキサーでも5分以上、ハンドミキサーではそれ以上かかります。細かい泡の調整などもホイッパーよりしやすいです。
はじめは高速で泡立て、生地にボリュームを出していきます。
生地が白っぽくなり濃度がついてきたら中速に変えて混ぜ続けます。
大きくできた泡を細かくしていくイメージで。中速で混ぜることによって泡が細かくなり、出来上がりの生地がきめ細かくなります。
生地をすくい上げて8の字を描いてみて、文字がゆっくりと消えていくくらいの濃度がついていたら良い泡立ち具合です。
泡立て過ぎても口当たりの悪い生地になります!注意して見極めてみてください。
薄力粉投入!
薄力粉を3回に分けて加え、ボールを回しながらゴムベラを生地の底からすくい上げるように回転させ、さっくりと混ぜ合わせます。
できた気泡を潰さないように丁寧にさっくりと薄力粉を混ぜていくのですが、あまりケーキを作ったことがない初心者の頃はどうしても生地をさわりすぎてしまう傾向が。うまく混ざらない!と焦っているうちにどうしても混ぜすぎてしまい、生地が固くなってしまいます。初心者であれば混ぜすぎない!を意識すると良いです。
反対に、慣れてくると手が早くなってくるし気泡を潰さない、と意識しすぎて今度は粉が残ってしまったりします。生地を型に注ぐ時下に粉が残っていたり、焼きあがった生地に小麦粉の白い点ができてしまったり。慣れている人ほど、薄力粉をしっかり混ぜる!を意識すると良いと思います。
溶かしバターとはちみつを加える
温かい溶かしバターとはちみつをヘラに当てながら生地全体に回し入れます。底の方からぐるっと大きく混ぜます。ここはとにかく手早く。
型に流し入れ、オーブンへ
生地が出来上がったらすぐに型に流し入れ、170度のオーブンで20〜25分ほど焼きます。
焼き上がり
中心に竹串を刺してみて何もついてこなければ焼き上がりです。焼きあがったらできるだけすぐに型から外し、ケーキクーラーの上で冷まします。
完全に冷めたらラップで包み、乾燥を防ぎます。
作ってみよう!
いかがでしたか?初心者向けのお菓子とは思えないほど色々なコツが満載のジェノワーズ でしたが、卵の微妙な泡立て方や薄力粉の混ぜ方など、この先役に立つ技術がいっぱいです。
これをマスターすれば難しいレシピにも挑戦できるようになります。ぜひ作ってみてください!
使用する道具
使用する材料
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基本のジェノワーズ
- Total Time: 30 minutes
- Yield: 1 台(18cm 丸型) 1x
Description
ケーキの土台になるスポンジ生地、ジェノワーズ。初心者でも失敗しないコツを徹底解説!
Ingredients
- 50 g 卵黄
- 150 g 全卵
- 90 g グラニュー糖
- 90 g 薄力粉
- 25 g 無塩バター
- 5 g はちみつ
Instructions
- まずバターとはちみつを合わせて電子レンジでとかしておきます。
- 型にバターを薄く塗ってベーキングペーパーを敷きます。
- 薄力粉はふるっておきます。
- オーブンの予熱は170度。
- ボールに卵黄、全卵、グラニュー糖を入れて混ぜ合わせます。
- ボールを湯煎にかけ、泡立て器で混ぜながら生暖かい(40度)くらいまで温めたら湯煎から外します。卵のコシが切れてサラサラな液状の状態。
- ハンドミキサーなど攪拌力の強いものに変えて、高速で泡立てます。大きい泡がたち、生地にどんどんボリュームを出していく感じです。
- 生地に少し濃度がついてきたら、中速に変えて泡立て続け、大きい泡をキメ細い泡にしていきます。
- 全体が白っぽくなり、生地を持ち上げて8の字を書いてみて、文字がゆっくりと消えていくくらいがちょうど良い泡立て加減。
- 薄力粉を3回に分けて加え、ボールを回しながらゴムベラを生地の底からすくい上げるように回転させ、さっくりと混ぜ合わせます。
- 溶かしたバターとはちみつをゴムベラに伝わせながら生地全体に回し入れ、手早く混ぜ合わせます。
- 170度のオーブンで20〜25分程度焼きます。中心に竹串を刺してみて何もついてこなければ焼き上がりです。
- 焼きあがったらできるだけすぐに型から外し、ケーキクーラーの上で冷まします。
- 完全に冷めたらラップで包み、乾燥を防ぎます。
- Prep Time: 10 minutes
- Inactive Time: 0 hours
- Cook Time: 20 minutes
- Category: 基本のレシピ
- Cuisine: French
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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