アンヴェルセ とは逆さまにしたという意味で、生地でバターを包んでいく普通のパイ生地とは逆にバターで生地を包んでいく製法のことです。口溶けがとても良いパイ生地です。
レシピ動画
逆折り込みパイ生地を使ったガレットデロワのレシピ動画です。逆折り込みパイ生地は前半の10:48 まで詳しく説明しています。
(動画の 4:42 のところで "3倍" の長さにのばします、と書いてますが "2倍" の間違いです!
(約18x30 cm)の数字の方は合ってます。
すみません????♀️)
逆折り込みパイ生地(フィユタージュ ・アンヴェルセ)とは
アンヴェルセ とは逆さまにしたという意味で、生地でバターを包んでいく普通のパイ生地とは逆にバターで生地を包んでいく製法のことです。口溶けがとてもよく、生地の浮き上がりも良いパイ生地です。生地そのものを味わうパイ生地のお菓子や、パイ生地部分が多いガレットデロワなどに使われます。最近は普通の折り込みパイ生地よりこちらの方が主流??というほどよく使われている味わうパイ生地です。
見た目も味もぐんと良くなることに加えて、保存がきくのも逆折り込みパイ生地の特徴。
外側にバター生地がくることで生地の乾燥を防げること、普通のパイ生地は折り込んですぐ使わないとバター生地と小麦粉の生地がなじんできて浮きが悪くなってくるのですが、この方法だとバターとデトランプのなじみが少ないので折り込んでから冷蔵庫で4日は浮きが変わらないまま生地を保存できるのです。
味や保存に関してはいいことづくめの方法なのですが、折り込みかたはやっぱり一番大変です。
これも折り込みパイ生地と一緒で、やはりいかに小麦粉の生地とバターの固さを同じにするか、が作業にしやすさのポイントになります。小麦粉の生地に適量のバター、バター生地に適量の小麦粉が入ったレシピを選ぶようにすると作業がしやすくなります。
あとは最初にバター生地で小麦粉の生地を包む作業をいかにのりきるか(とにかく作業台にバターがくっつく)、です。
その為には最初の折込みはベーキングペーパーや大きめのまな板の上で作業するとやりやすいです。どちらも冷蔵庫にそのまま入れられるぐらいの大きさのものです。
私は最初の折込みはベーキングペーパーの上に軽く打ち粉をして作業しています。そうすると作業台でバターを延ばすよりくっつきが少なくなりますし、くっついてもベーキングペーパーごと冷蔵庫に入れてバターの温度を調節しながら折り込み作業ができるので楽です。台の上で直接作業してしまうと、特に夏場などバターの温度がどんどん上がってきて台にくっつき始めると、そこから冷蔵庫へ入れるのは本当に一苦労なので・・・!
最初はなかなか手強い逆折り込みパイ生地ですが、出来上がりの綺麗さや美味しさには絶対満足できるはずです!
逆折り込みパイ生地の作り方
バター生地(外側にくる生地)を作る
スタンドミキサーまたはフードプロセッサーに薄力粉、強力粉、バターを入れて撹拌します。四角に整えてラップで1時間以上冷やします。
手で作る場合、台の上に粉類を広げてサイコロ状に切った冷たいバターをを置き、カードなどでバターを切り刻みながら粉類と馴染むように混ぜ合わせていきます。バターができるだけ溶けないように、手で混ぜ合わせずカードなどを使って作業してください。
デトランプ(中にくる生地)を作る
ボウルにふるった薄力粉と強力粉をいれ、サイコロ状に切ったバターを加えて混ぜ合わせます。塩を溶いた冷水を少しづつ加えひとまとめにします。
四角に整え(この時バター生地と同じ長さにしておくと後で扱いやすいです)ラップに包み冷蔵庫で1時間以上休ませます。
折り込み
バター生地を3倍の長さの長方形に伸ばし(約18x45cm)、小麦粉生地(デトランプ)をその長さの⅔に伸ばし(約18x30cm)、手前を揃えてバター生地の上へ置きます。
*バター生地が打ち粉をしても台にくっついてしまう場合は、ベーキングペーパーの上に打ち粉をして作業するとやりやすいです。
バターの向こう側から手前に⅓折り込みます。
手前からまた⅓折り込みます。(三つ折り1回目)
生地の向きを90度変えて、綿棒でたたいてなじませながら形を整えます。
さらに長さが幅の3倍になるまで伸ばして、再び同じ手順で三つ折りにします。(三つ折り2回目) ラップに包み冷蔵庫で1時間以上休ませます。
さらに三つ折りを4回して、合計6回の三つ折りをします。できれば三つ折りをするたびに冷蔵庫で生地を休ませながら作業を行ってください。
三つ折りが終わったらラップをして使うまで冷蔵庫で2時間以上、できれば一晩休ませます。
逆折込みパイ生地(フィユタージュ・アンヴェルセ)
- Total Time: 3 hours
- Yield: 2枚(18cm) 1x
Description
バター生地を小麦粉生地で包んでいく逆折り込みパイ生地。もろく口溶けが良く、浮き上がりが良い生地です。
Ingredients
バター生地(外生地)
- 190 g 無塩バター
- 40 g 薄力粉
- 40 g 強力粉
デトランプ(中生地)
- 90 g 薄力粉
- 90 g 強力粉
- 60 g 無塩バター
- 75 ml 冷水
- 5 g 塩
Instructions
バター生地(外生地)を作る
- スタンドミキサーまたはフードプロセッサーに薄力粉、強力粉、バターを入れて撹拌します。四角に整えてラップで1時間以上冷やします。
手で作る場合、台の上に粉類を広げてサイコロ状に切った冷たいバターをを置き、カードなどでバターを切り刻みながら粉類と馴染むように混ぜ合わせていきます。バターができるだけ溶けないように、手で混ぜ合わせずカードなどを使って作業してください。
デトランプ(中生地)を作る
- 冷水に塩を入れて溶かしておきます。
- ボウルにふるった薄力粉と強力粉をいれ、サイコロ状に切ったバターを加えて混ぜ合わせます。
- 冷水+塩を少しづつ加えひとまとめにします。
- 四角に整え(この時バター生地と同じ長さにしておくと後で扱いやすいです)ラップに包み冷蔵庫で1時間以上休ませます。
バター生地でデトランプを折り込んでいく
- バター生地を3倍の長さの長方形に伸ばし(約18x45cm)、デトランプをその長さの⅔に伸ばし(約18x30cm)、手前を揃えてバター生地の上へ置きます。
*バター生地が打ち粉をしても台にくっついてしまう場合は、ベーキングペーパーの上に打ち粉をして作業するとやりやすい。 - バターの向こう側から手前に⅓折り込む。手前からまた⅓折り込みます。(三つ折り1回目)
- 生地の向きを90度変えて、綿棒でたたいてなじませながら形を整えます。さらに長さが幅の3倍になるまで伸ばして、再び同じ手順で三つ折りにします。(三つ折り2回目) ラップに包み冷蔵庫で1時間以上休ませます。
- さらに三つ折りを4回して、合計6回の三つ折りをします。できれば三つ折りをするたびに冷蔵庫で生地を休ませながら作業を行ってください。
- 三つ折りが終わったらラップをして使うまで冷蔵庫で2時間以上、できれば一晩休ませます。
Notes
・この生地は折り込んでから冷蔵庫で4日は浮きが変わらないまま生地を保存できます。
冷凍する場合は3週間程度保存できます。
・バター生地は溶けやすく扱いにくいので、できればベーキングシートや大きめのまな板など生地を移動しやすい状態で作業することをおすすめします。そうすれば生地をのばしている途中でバターが溶けてきて作業しにくくなってきたらすぐに冷蔵庫へそのまま入れてしまうことができ、楽に作業ができます。
- Prep Time: 1 hours
- 生地を休ませる: 2 hours
- Cook Time: 0 hours
- Category: 基本のレシピ
- Cuisine: French
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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