クリームたっぷりのシュークリームも、パリで流行りのエクレアも、基本のシュー生地をマスターしてから!コツを抑えて失敗のないシュー生地を作りましょう。
基本のシュー生地をマスターしよう!
シュー生地は、焼く前に火を通す数少ない生地のうちのひとつ。
そのせいで敷居が高い、面倒だ、と思ってしまうのも事実です。しかもそれを絞り袋に入れてひとつひとつ絞り出していく、というのもまたひと手間。
ワンボールで混ぜるだけのお菓子や、生地を型に流して焼きっぱなし、というお菓子が増えている中、なかなか手強いお菓子ではあります。
でも手順通り作れば意外と失敗が少ないお菓子のひとつでもあります。しかも、パリでもエクレア専門店も登場し、注目度が高まっているお菓子のひとつ。基本のテクニックとして、是非マスターしましょう!
シュー生地とは
フランス語でシュー生地は Pâte à choux パータ・シュー。シューとはキャベツのことで、焼き上がりの形がキャベツに似ていたからその名前がつけられました。
少し複雑ですが、シュー生地が膨らむ仕組みを見ていきましょう。
シュー生地は、焼くと膨れ上がって中が空洞になります。ここにクリームなどを詰めるのですが、ではなぜ空洞になるのでしょう。
これは、生地に含まれる水分が焼くと水蒸気になり、膨張して生地を押し広げるためです。水蒸気が抜けきった時、外側も焼き固まっているのでそのままの形も残ります。
それでは、生地を押し広げる時に膨張に耐える伸びの良い生地にするためにはどうしたら良いでしょう?
ということで生地を加熱する必要性が出てきます。具体的には、小麦粉に含まれるでんぷんを糊化すること。糊化とはでんぷんに水を含ませて粘りのある状態にすることで、糊化させる為に一定の温度以上にする為に生地を加熱するのです。
シュー生地の作り方
それでは作り方を見ていきましょう!
1. まず鍋に水、牛乳、細かく切ったバター、塩を入れて中火にかけます。
ここに入れる油脂分は、私は風味が良いのでバターを使用していますが、代わりにオリーブオイルやサラダ油などでも代用出来ます。
2. バターが溶けて沸騰するまで加熱します。
3. 沸騰したら火からおろし、薄力粉を一気に加えてへらでしっかり混ぜ合わせます。
4. ひとかたまりになったらもう一度中火にかけ、へらで混ぜながら余分な水分を飛ばし生地にしっかり火を通します。鍋底に薄い膜がはるようになったら火からおろします。
5. 生地をボールに移し、65度くらいにまで温度を下げます。生地の温度を下げるのは、卵に火が入らず、なおかつ乳化しやすい温度に調節する為です。
6. 溶きほぐした卵を2〜3回に分けて加えます。最初は分離したような、ダマになったような感じになりますが、その都度しっかり混ぜてツヤのある生地にします。
最初に加える卵でしっかり乳化させ、最後の方は固さを調節しながら少量ずつ加えます。
出来上がった生地は
・生地に直線を引くと半分に分かれてからゆっくりとつながる
・木べらで持ち上げると逆三角形にゆっくりと落ちていく
状態です。
この場合、生地がゆっくりと繋がる、ゆっくりと落ちる、というところがポイントです。かなり早いスピードで生地が落ちる場合、柔らかすぎる場合があります。
7. シュー生地を丸口金をつけた絞り袋に詰め、直径4cmくらいに絞り出します。
こんもりと絞り袋を浮かせて絞り出します。焼くと生地が膨らむので、間隔をあけて絞ります。
8. 180度のオーブンで30分ほど焼き、底、側面のひだの中まで焼き色がついているかしっかり確認して、焼き時間・温度を調整します。側面を持ってみてしっかり固くなっていれば焼き上がりです。
出来上がった生地はなるべく早く使います。
時間が経つと、糊化したでんぷんが元の状態に戻ってしまって、膨らみが悪くなってしまいます。絞った生地が時間が立って固くなってしまった場合、スプレーなどで全体に水をかけると膨らみやすくなります。
大きいシュー生地を作る場合は固めの生地、小さいシューを作るときは卵の量を増やして柔らかめの生地にします。
まとめ
シュー生地の成功の秘訣は、準備です。
特に手が遅くなりがちな初心者の方は、他のお菓子を作る時より厳重に準備をしましょう。
- 粉を計量してふるっておく
- 卵は割りほぐしておく
- オーブンを温めておく
- 絞り出し袋は口金を入れて、生地が出来たらすぐに入れられるように準備しておく
- 天板にはオーブンシートまたはシリコンマットを敷いておく
ひとつの作業が終わったらすぐ次の作業ができるようにきっちりと準備をしておくことが、シュー生地では特に大切です。
あとは生地に加える卵の量で失敗が多いようなので(卵を加えすぎて生地が緩くなりすぎて膨らまないことが多いようです)、何度も作って見てちょうど良い生地の固さをマスターしましょう。
使用する道具
シュー生地を混ぜる時便利なへら。シリコン製だと柔らかすぎて使いづらく、木製だと匂いがつくのが嫌だったのですが、このグラスファイバー製のものだとしっかり固く熱にも強く、匂いもつかないのでシュー生地作りには便利です。
マトファー製の長さが51cmの大きめの絞り袋。使い捨て用です。100枚入りなのでお菓子を頻繁に・量を多めに作る人向け。
口金は、シューケットなど一口サイズのシューの場合は直径6mmくらいから、大きいシューなら10〜11mmくらいが絞りやすいと思います。
私は以前セットで透明のポリカーボネイト製の口金を購入してしまったのですが、先が結構欠けます・・・。金属のものも変形することがあるのですが、まだ変形したものは直せるだけましかなと思うので金属製口金の方がおすすめです。
使用する材料
レシピをもっと見る
・ザクザク&なめらか。アールグレイとレモンクリームのクッキーシュー
・基本のタルト生地
・基本のジェノワーズ
基本のシュー生地
- Total Time: 1 hours
- Yield: 10 個 1x
Description
クリームたっぷりのシュークリームも、パリで流行りのエクレアも、基本のシュー生地をマスターしてから!コツを抑えて失敗のないシュー生地を作りましょう。
Ingredients
- 50 ml 水
- 50 ml 牛乳
- 45 g 無塩バター
- 55 g 薄力粉
- 少々 塩
- 2個 (100g) 卵
Instructions
準備
- ・粉を計量してふるっておく
- ・卵は割りほぐしておく
- ・オーブンを温めておく
- ・絞り出し袋は口金を入れて、生地が出来たらすぐに入れられるように準備しておく
- ・天板にはオーブンシートまたはシリコンマットを敷いておく
シュー生地
- 鍋に水、牛乳、細かく切ったバター、塩を入れて中火にかけます。
- バターが溶けて沸騰するまで加熱します。
- 沸騰したら火からおろし、薄力粉を一気に加えてへらでしっかり混ぜ合わせます。
- ひとかたまりになったらもう一度中火にかけ、へらで混ぜながら余分な水分を飛ばし生地にしっかり火を通します。
- 鍋底に薄い膜がはるようになったら火からおろします。
- 生地をボールに移し、65度くらいにまで温度を下げます。
- 溶きほぐした卵を3回に分けて加えます。最初の2回はそのまま加え、最後の1回は生地の固さを調整しながら加えます。その都度しっかり混ぜてツヤのある生地にします。
- 出来上がった生地は
- ・生地に直線を引くと半分に分かれてからゆっくりとつながる
- ・木べらで持ち上げると逆三角形にゆっくりと落ちていく
- 状態です。
- シュー生地を丸口金をつけた絞り袋に詰め、直径4cmくらいに絞り出します。
- こんもりと絞り袋を浮かせて絞り出します。焼くと生地が膨らむので、間隔をあけて絞ります。
- 180度のオーブンで30分ほど焼き、底、側面まで焼き色がついているかしっかり確認して焼き時間・温度を調整します。側面を持ってみてしっかり固くなっていれば焼き上がりです。
Notes
ワッフルシュガーをまぶしたシューケットを作る場合は、シュー生地を絞り出してから上にワッフルシュガーをまぶして焼き上げます。
- Prep Time: 30 minutes
- Inactive Time: 0 hours
- Cook Time: 30 minutes
- Category: 基本のレシピ
- Cuisine: French
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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