アールグレイで香り付けした、ザクザクした歯ごたえのシュー皮になめらかなレモン風味のクリームを詰めたクッキーシューのレシピ
何回も書いてますが、パイ生地やジェノワーズやらの基本のレシピは膨張剤なんかを使わずに素材の特性を生かして層を作ったり膨らましたりさせるので、基本と言いながら技術がいるし難しいのですよね。
しかも今回のクッキーシューはクッキー生地、シュー生地、カスタードクリームと工程が長いので作る前にちょっと気合がいりますが、出来上がりは今まで食べたことがないような面白い組み合わせの味わいなので、時間があるときに挑戦してみてください!
シュー生地とは
シュー生地は、まず焼く前に生地に火を通して粘りのあるしっかりした生地を作ります。
焼く前に生地に火を通す生地ってそうないのでそこがまずちょっと敷居が高い感じがしてしまいますが、ここで加熱しておくことでしっかりした伸びの良い生地になります。
その後でオーブンで焼くことで生地に含まれていた水分が膨張して、先ほど作った粘りのある生地を押し広げて膨らみます。もし最初に生地を加熱しておかなければ、膨らんだ生地を支えることができないのでそのまま縮んでしまったり破けたりしてうまく仕上がりません。
クッキーシューで綺麗に美味しく!
出来上がった生地を絞り出して、上にクッキー生地を乗せて焼くだけでクッキーシューができます。作る前は以外と難しいのかな?と思っていたのですが、先にクッキー生地を作っておいて冷凍庫に入れておき、型抜きして上に乗せていくだけなので簡単です。
上に乗せるクッキー生地はシュー生地と同じくらい〜若干大きめにすると、膨らんだ時下までクッキー生地が綺麗にコーティングされるので綺麗です。
フランスだと上のクッキーの部分は「craquelin クラックラン」と呼ばれていて、カリカリした、という意味。パティスリーではシュークリームよりエクレアの形ものが多いです。
パリのマレ地区にもクリストフ・アダム氏のエクレア専門店、レクレール ドゥ ジェニがありますが、エクレアだけであそこまでのバリエーションを生み出せるなんて!と感激します。もはやエクレアの形をしたケーキみたいです。
日本だとシュークリームのクリームのなめらかさとかシュー皮との食感との対比とかにこだわりそうですが、フランスだと色とかクリームの味の種類とかで遊ぶ感じで、面白いです。
クッキーシューで言うと結構みるのが、エクレアの上に割と派手な色(赤とか緑とか)で着色されたクラックランが乗ってるもの。結構インパクトあります。
私もクッキーシューを作り始めてから、シュークリームを作る時はほとんどこれになりました。
何より見た目が綺麗に仕上がるし、中にクリームを詰めなくてもこれだけで食感が出て美味しく食べられるので便利なのです。
シューケットと言ってシュー生地にワッフルシュガーをまぶして食べるお菓子があるのですが(これはフランスのお菓子の定番でパン屋さんやスーパーでも売っている)、それに似て食感がよくて食べ応えがあります。
アールグレイとレモン、意外と相性の良い組み合わせ
もういつだったか何のレシピがきっかけか忘れてしまったのですが、アールグレイとレモンを組み合わせたレシピを見つけて試してみたらすごく相性が良かった。
レモンを使ったお菓子は結構好きなのですが、もともとフルーツ系のお菓子よりクリーム系のお菓子が好きなので、ちょっとアールグレイの風味が入るだけでレモンのきつさが緩和されて食べやすくなるので気に入っているのです。
あとはアールグレイはもともとベルガモットと言う柑橘系のフルーツで着香してあるので、レモンと相性が良いのですよね。レモンとオレンジを混ぜると少し面白い柑橘の良さが出るんですが、これもレモンとベルガモットが合わさることで複雑な味が出るのかも。
と言うことでいくつかアールグレイとレモンのレシピがあるのでまた紹介できたらと思います。
ちょっとした手土産にやおもてなしに使えます。
これ、実は娘の保育園の先生達に、夏のバカンスの前に持っていったものです。
日本人が思う「フランスらしい」お菓子でもフランス人にあまり受けなかったりするものもあるんですが、これはかなり受けが良かったです!いろんな先生から「上のクッキー部分には何が入っているの??」と問い詰められました。
レストランでも、いくつか出したデザートの中でこのデザートが一番美味しかった!と言ってくれる方が何人か(全員フランス人)いらっしゃって、フランス人はこういう、タルトシトロンみたいなはっきりした酸味のあるクリームが好きなのかもしれないですね。
綺麗に仕上がるので手土産にも、おもてなしにもおすすめです。
使用する道具
絞り袋
基本的には、焼成前の生地を絞りだす袋は布製の繰り返し使えるもの、クリームなどそのまま口に入れるものは使い捨てのものを使用します。私は全部に使い捨てのものを使ってます。
大きさは、できるだけ大きい方が使いやすいです。生地やクリームを詰める時、上の部分を折り返して入れ、上の部分を持って絞り出したり、場合によっては上を結んでそのままクリームを保存したりするので、袋が小さいと生地がほとんど入らず何回も入れ直したりして面倒です。
私は業務用で縦が55cmの使い捨てのものを使っていますが、家庭でよくお菓子づくりをして多めに作る、という方だったら最低でも40cmくらいはあったほうが作業しやすいと思います。
これはマトファーの51cmのもの。
使用する材料
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ザクザク&なめらか。アールグレイとレモンクリームのクッキーシュー
- Total Time: 1 hour 30 minutes
- Yield: 10 個 1x
Description
アールグレイで香り付けした、ザクザクした歯ごたえの皮になめらかなレモン風味のクリームを詰めたクッキーシューのレシピ
Ingredients
クッキー生地
- 50 g 無塩バター
- 60 g カソナード(またはブラウンシュガー)
- 60 g 薄力粉
- 2 g アールグレー, (粉末)
レモン風味のカスタードクリーム
- 6 個 卵黄
- 600 g 牛乳
- 210 g グラニュー糖
- 60 g コーンスターチ
- 25 g 無塩バター
- 200 g レモン汁
シュー生地
- 50 ml 水
- 50 ml 牛乳
- 45 g 無塩バター
- 55 g 薄力粉
- 少々 塩
- 2 個(100g) 卵
Instructions
クッキー生地
- 角切りにした無塩バター、カソナード、薄力粉、アールグレーをフードプロセッサーまたは手でざっと混ぜて混ぜてひとまとめにします。
- 2枚のクッキングシートに生地を挟んで綿棒で薄く伸ばし(2mm以下)、使うまで冷凍庫へ入れておきます。
レモン風味のカスタードクリームを作ります
- 鍋に牛乳を入れて生暖かくなるくらいまで温めます。
- ボールに卵黄を割り入れ、グラニュー糖とコーンスターチを加えてホイッパーで混ぜ合わせます。
- レモン汁を加えて混ぜ合わせます。
- 温まった牛乳の半量をボールに加えて溶きのばし、鍋に戻します。
- ホイッパーで底が焦げないように中火で混ぜ続けます。クリーム状になりツヤが出てなめらかになるまでしっかり混ぜます。
- レモン汁が入っている分クリームが緩くなるので、普通のカスタードクリームより少し長めに火を入れしっかり濃度を出します。
- 鍋を火からおろしてバターを加えて溶かし、バットに移してラップを密着させて冷蔵庫で冷やします。
シュー生地
- 鍋に水、牛乳、細かく切ったバター、塩を入れて中火にかけます。
- バターが溶けて沸騰するまで加熱します。
- 沸騰したら火からおろし、薄力粉を一気に加えてへらでしっかり混ぜ合わせます。
- ひとかたまりになったらもう一度中火にかけ、へらで混ぜながら余分な水分を飛ばし生地にしっかり火を通します。
- 鍋底に薄い膜がはるようになったら火からおろします。
- 生地をボールに移し、65度くらいまで温度を下げます。
- 溶きほぐした卵を3回に分けて加えます。最初の2回はそのまま加え、最後の1回は生地の固さを調整しながら加えます。その都度しっかり混ぜてツヤのある生地にします。
- 出来上がった生地は
- ・生地に直線を引くと半分に分かれてからゆっくりとつながる
- ・木べらで持ち上げると逆三角形にゆっくりと落ちていく
- 状態です。
組み立て&焼成
- シュー生地を丸口金をつけた絞り袋に詰め、直径4cmくらいに絞り出します。
- こんもりと絞り袋を浮かせて絞り出します。焼くと生地が膨らむので、間隔をあけて絞ります。
- クッキー生地を冷凍庫から出し、絞り出した生地より少し大きいくらいの丸型でくり抜き、生地の上へ乗せていきます。
- 180度のオーブンで30分ほど焼き、底、側面まで焼き色がついているかしっかり確認して焼き時間・温度を調整します。側面を持ってみてしっかり固くなっていれば焼き上がりです。
- カスタードクリームをフードプロセッサーなどで柔らかく戻します。(戻したばかりだと柔らかすぎて上手くクッキーシューに詰められないことがあるので、その場合は冷蔵庫で少し固くなるまで落ち着かせます。)
- 細めの口金のついた絞り袋に入れておきます。
- 冷めたクッキーシューの底に小さい穴を開けて、カスタードクリームを詰めて、出来上がりです。
- Prep Time: 1 hours
- Inactive Time: 0 hours
- Cook Time: 30 minutes
- Category: 焼き菓子
- Cuisine: French
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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