ラム酒にたっぷり漬けたレーズンとドライフルーツをバターたっぷりの生地で焼き、粉糖でたっぷり包んだドイツの伝統菓子・シュトーレンのレシピ
シュトーレン とは
シュトーレンとは14世紀から作られていたというドイツのお菓子です。このお菓子の発祥地と言われているドイツ東部のドレスデンでは今でもシュトーレン祭りが開催されていて、巨大なシュトーレンのバレードが行われるそうです。
シュトーレンのかたちの意味
シュトーレンといえばこの独特なかたちでよく知られています。
なんでこういうかたちになったのかな?と調べてみるといろいろな説がありました。
シュトーレンのドイツ語の意味である「坑道」を表しているという説、最初のクリスマスに幼子キリストに贈り物を運んだラクダのこぶを表しているという説(そして中のドライフルーツとレーズンは宝石と贈り物を表している)、そして真っ白なおくるみに包まれているキリストを表したという説などです。
かたちも作る人によってかたちが違って、真ん中が盛り上がって左右に小さな山ができているもの、コブが2つで大きいものと小さいものがあるものなど本当にいろいろ。
そのコブの作り方にしても半分に端をずらして折ってからめん棒で溝を作る、端を折り返して段差で溝を作る、丸く作ってから手の側面で溝を作るなど本当にいろんな作り方がありました。
そしてできあがってから粉砂糖をたっぷりかけて切ってみるとどんなかたちでも断面はシュトーレン!でなんだかちょっとおもしろいお菓子だと思います。
シュトーレンの日持ち
お酒にたっぷり漬け込んだドライフルーツとバターがたっぷり生地に入り、仕上げにもバターをたっぷりと塗るシュトーレン。ドイツでは小麦粉に対してバターは30%以上、ドライフルーツは60%以上という規定があるそうです。
そのため日持ちは他の焼き菓子に比べて長く、1ヶ月ほど保存できます。保存はラップに包んで冷暗所で保存してください。
シュトーレンの食べ方
ドイツではクリスマスを待つ4週間の「アドヴェント(待降節)」と呼ばれる期間に少しずつスライスして食べる習慣があるそうです。
なのでフランスのブッシュドノエルのようにクリスマスの食卓にばーん!と出してクリスマスの食卓を飾るお菓子というより、クリスマスを楽しみに待ちながら少しづつ食べてクリスマス気分を盛り上げるお菓子といえそうです。
少しづつ食べるときは中心からカットします。左右に薄くスライスしていき、残りは左右の断面を合わせて保存すると切り口の乾燥を防ぐことがきます。
食べるときに必要ならまた粉糖をふりかけます。レンジで少し温めてから食べても口当たりが柔らかくなりおいしいです。
材料
漬け込みドライフルーツ&ナッツ
- レーズン - 入る量も多くシュトーレンの味の決め手になります。今回は簡単にラム酒に短時間漬けたレーズンを使いましたが、レーズンバターサンドで使ったレーズンのように本格的に漬け込んでも味が染みておいしいです。
- レモンピール - 今回はレモンピールが手に入らなかったのでオレンジピールのみ使ってます。(その代わりレモンの皮のすりおろしを生地に加えました)レモンピールが手に入ればぜひ!
- オレンジピール
- アーモンド(ホール)
- ラム酒(ダーク)
シュトーレン生地
- 牛乳
- インスタントドライイースト
- グラニュー糖
- 強力粉
- 卵
- バニラエクストラクト
- レモンの皮(すりおろし)
- シナモン - シュトーレンの中にはたくさんのスパイスが入ってますが、シナモンはレシピによって入っていないものもあるのでなければ入れなくてOK。
- カルダモン - 粉末で使います。カルダモンはカレーの香辛料に鞘を乾燥させた中身の種をすり潰して使うことはあったのですが、粉末で使ったことがなかったので買いました。粉末で使うと柑橘系の爽やかがあり、いかにもスパイス!というような強さがなくお菓子に使いやすいスパイスでした。他のお菓子にも使ってみたくなる香りです。
- ナツメグ - こちらも粉末で使います。自宅にホールがあったのですりおろして使いました。こちらもカルダモンと一緒で控えめで上品な香りのスパイスです。
- 塩
- 無塩バター(常温)
- マジパン(お好みで)
仕上げ
- 無塩バター(溶かし) - 仕上げにバターを塗ってから粉砂糖をたっぷりとふりかけることで粉砂糖の層ができ、シュトーレンの保存性が高まります。
- 粉砂糖
作り方
漬け込みドライフルーツ&ナッツ
アーモンドは大きめにカットします。
レーズン、レモンピール、オレンジピールにラム酒を注ぎます。使うまで常温に置き、ラム酒を吸収させます。
シュトーレン生地
牛乳を人肌くらいに温め、インスタントドライイーストを加えて混ぜます。
スタンドミキサーのボウルに強力粉、グラニュー糖、シナモン、カルダモン、ナツメグ、塩、レモンの皮、バニラエクストラクト、卵を入れ、先ほどの牛乳とインスタントドライイーストも加えます。
生地がまとまるまで混ぜます。生地が柔らかければ強力粉を、生地が固ければ牛乳を追加で加えて下さい。
柔らかくなったバターを少しずつ加え、その都度混ぜます。
生地にツヤが出て触っても手に付かないくらいになるまで、7〜8分間くらいよく捏ねます。
粉をふった台の上に生地を取り出し軽く捏ねて生地をまとめます。オイルを薄く塗ったボウルに入れてラップをし、温かい場所で1時間以上、生地が2倍の大きさになるまで発酵させます。
マジパンを2つに分け、それぞれを20cmセンチくらいの長さの棒状にのばします。
粉をふった台の上に生地を取り出します。生地を四角くのばし、ドライフルーツとアーモンドの半分をのせます。(ドライフルーツに吸収されなかったラム酒は生地に加えないで下さい)
ドライフルーツとナッツを包むように生地を折りたたみ、また同じように四角くのばします。残りのドライフルーツとナッツをのせます。同じようにドライフルーツとナッツを包むように折りたたみます。生地を2つに分けます。
生地のひとつを20cm x 15cm くらいの長方形にのばします。中心にマジパンを置きます。
マジパンを包み込むように二つ折りにします。折りたたむとき端を少し手前にずらします。
それから余った部分の生地を少し折り返して、重なった部分に溝ができるように成形します。(手をの側面を使ってより溝がはっきりとできるように成形してください)
オーブンシートを敷いた天板の上に生地をのせます。もうひとつの生地も同じように成形し、天板に離して生地を置きます。
成形した生地がふっくらとするまで温かい場所で30分ほど発酵させます。
予熱した175度のオーブンで30分〜35分ほど焼きます。焼いているうちに溶かしバターと粉砂糖の用意をします。
焼き上がったら熱いうちにハケで溶かしバターを表面に塗ります。粉砂糖をたっぷりふりかけます。
使用する道具
クリスマスのレシピ
クリスマスに作りたい!本格シュトーレンの作り方
- Total Time: 3 hours
- Yield: 20人分(シュトーレン 2台分) 1x
Description
ラム酒にたっぷり漬けたレーズンとドライフルーツをバターたっぷりの生地で焼き、粉糖でたっぷり包んだドイツの伝統菓子シュトーレンのレシピ
Ingredients
漬け込みドライフルーツ&ナッツ
- 120g レーズン
- 40g レモンピール
- 40g オレンジピール
- 40g アーモンド(ホール)
- 40ml ラム酒(ダーク)
シュトーレン生地
- 125ml 牛乳
- 小さじ1 ½ (7g) インスタントドライイースト
- 50g グラニュー糖
- 250g 強力粉
- 1個 卵
- 小さじ1 バニラエクストラクト
- ½個 レモンの皮(すりおろし)
- 小さじ¼ シナモン
- 小さじ⅓ カルダモン
- 小さじ⅓ ナツメグ
- 小さじ½ 塩
- 85g 無塩バター(常温)
- 120g マジパン(お好みで)
仕上げ
- 50g 無塩バター(溶かし)
- 粉砂糖
Instructions
漬け込みドライフルーツ&ナッツ
- アーモンドは大きめにカットします。
- レーズン、レモンピール、オレンジピールにラム酒を注ぎます。使うまで常温に置き、ラム酒を吸収させます。
シュトーレン生地
- 牛乳を人肌くらいに温め、インスタントドライイーストを加えて混ぜます。
- スタンドミキサーのボウルに強力粉、グラニュー糖、シナモン、カルダモン、ナツメグ、塩、レモンの皮、バニラエクストラクト、卵を入れ、1.の牛乳とインスタントドライイーストも加えます。
- 生地がまとまるまで混ぜます。生地が柔らかければ強力粉を、生地が固ければ牛乳を追加で加えて下さい。
- 柔らかくなったバターを少しずつ加え、その都度混ぜます。
- 生地にツヤが出て触っても手に付かないくらいになるまで、7〜8分間くらいよく捏ねます。
- 粉をふった台の上に生地を取り出し軽く捏ねて生地をまとめます。オイルを薄く塗ったボウルに入れてラップをし、温かい場所で1時間以上、生地が2倍の大きさになるまで発酵させます。
- マジパンを2つに分け、それぞれを20cmセンチくらいの長さの棒状にのばします。
- 粉をふった台の上に生地を取り出します。生地を四角くのばし、ドライフルーツとアーモンドの半分をのせます。(ドライフルーツに吸収されなかったラム酒は生地に加えないで下さい)
- ドライフルーツとナッツを包むように生地を折りたたみ、また同じように四角くのばします。残りのドライフルーツとナッツをのせます。同じようにドライフルーツとナッツを包むように折りたたみます。生地を2つに分けます。
- マジパンを包み込むように二つ折りにします。折りたたむとき端を少し手前にずらします。それから余った部分の生地を少し折り返して、重なった部分に溝ができるように成形します。(手をの側面を使ってより溝がはっきりとできるように成形してください)
- オーブンシートを敷いた天板の上に生地をのせます。もうひとつの生地も同じように成形し、天板に離して生地を置きます。
- 成形した生地がふっくらとするまで温かい場所で30分ほど発酵させます。
- 予熱した175度のオーブンで30分〜35分ほど焼きます。焼いているうちに溶かしバターと粉砂糖の用意をします。
- 焼き上がったら熱いうちにハケで溶かしバターを表面に塗ります。粉砂糖をたっぷりふりかけます。
- 保存するときはラップで包んで下さい。食べる時に必要ならさらに粉砂糖をふって召し上がって下さい!
- Prep Time: 1 hours
- 発酵: 1 hour 30 minutes
- Cook Time: 30 minutes
- Category: パン
- Cuisine: ドイツ
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