小麦粉もバターも入らない、アーモンドの香り豊かなイタリア生まれのビスコッティ、アマレッティのレシピ
アマレッティってどんなお菓子?
アマレッティはアーモンドプードルと卵白、砂糖だけを使ったシンプルな材料でできるお菓子です。小麦粉もバターも入らない分とても軽い食感。
たっぷり入ったアーモンドの風味が豊かで、イタリアのオリジナルのレシピではアーモンドプードルと「マンドルレ・アマーレ」と呼ばれるビターアーモンドを使用します。この苦いを意味する「アマーレ」がこのアマレットの語源とも言われています。
ビターアーモンドは一定量以上食べると有毒なので、日本には輸入できません。イタリアでもなかなか手に入らないので、アーモンドエッセンスやアマレッティ・ディサロンノというリキュールで代用することが多いです。少量でも加えると苦味のある強いアーモンドの香りがします。
ビターアーモンドに似た味にあんずの核があります。杏仁豆腐などに使われる杏仁のことで、アーモンドに似た少し奥行きのある味。ディサロンノのリキュールは実はビターアーモンドではなくあんずの核が原料です。似ているので、ビターアーモンドが手に入らない時は杏仁パウダーで代用も可能です。
アマレッティの種類
アマレッティには固いものと柔らかいものの二種類があり、産地も違います。
アマレッティ・ディ・サロンノ
ミラノ近郊の街サロンノ産の固いアマレッティ。袋入りでイタリアのほとんどのスーパーにも置いてあるので、イタリアに旅行したことがある方なら一度は目にしたことがあるのでは?
↑こういうのです
カリカリとした食感で、杏仁の苦味の混じった独特の味がありながらすっきりとした後味。
シンプルで個性的な味わいから、お菓子の材料としてもよく使われます。砕いてケーキの土台にしたり、ティラミスに入れたり、ボネという、このアマレッティを使ったチョコレートプリンもあります。
先ほどのアマレッティ・ディサロンノのリキュールも同じくサロンノ産(ディサロンノ=サロンノ産の、という意味)。ビスコッティよりこのリキュールの方が有名かもしれません。
アマレッティ・ディ・サッセッロ
こちらはミラノよりもうちょっとフランス寄りにある、海沿いの州リグーリアにある街サッセッロ産の柔らかいアマレッティ。今回紹介するのはこちらのレシピです。
イタリアならどこでも見つかる固いアマレッティと違って、こちらはなかなか売ってないしあまり知られていないのか、私も知ったのはイタリアに住んでからずいぶん経った頃でした。
あまり売っていないので手作りされることが多いのか、レシピを知ったのは二つ星レストランで働いた時。素朴な外観ながら今まで口にしたことがなかった、クッキーでもない、ケーキでもない、柔らかいアメリカンクッキーとも違う不思議な食感と味にびっくりしたのを覚えています。
元のレシピは本当にアーモンドプードルと砂糖、卵白に粉砂糖をかけただけのもので、20分以上生地を混ぜ続けてから生地を絞り出し一晩乾燥させて表面を乾かしてから指で花の形を作って・・・と作り方は簡単でも時間のかかるものでした。
今回のレシピはアーモンドプードルにメレンゲを混ぜてべキングパウダーも加えて軽い食感に。こうすると生地を休ませることなく焼くと自然に美味しそうな割れ目ができるのも綺麗で楽です。
マカロンの原型、アマレッティ
アーモンドパウダーと砂糖、卵白のお菓子って実はイタリアにもフランスにもたっくさんあるのですよね。それぞれ微妙に配合や作り方が違うので食感や見た目が変わって色々な名前が付いていて、その一番の進化形がマカロン。このアマレッティもマカロンの原型のひとつだと言われています。
このアマレッティも保存がきくので(密封容器で15〜20日くらい)、オーブンで二度焼くカントゥッチ などと並んで昔から保存がきくお菓子のひとつとして南欧各地でよく作られていたのかなと思います。
アマレッティの作り方
ボウルに卵白を入れ、角が立つまで泡だてます。
2. 別のボールにアーモンドパウダーとグラニュー糖、ベーキングパウダーを入れます。そこに先ほど泡立てた卵白を加えてゴムベラでひとまとまりになるまでサックリと混ぜ合わせます。
粉砂糖をふるい入れたバットを用意します。クッキー生地をひとつ10gくらいのボウル状に丸めて、バットの中で転がして粉砂糖をまぶします。
オーブンシートを敷いた天板の上にクッキー生地を並べます。
175度のオーブンで10分焼きます。
簡単に作って可愛く包んでプレゼントにも!
柔らかいアマレッティの方はなぜかいつもアメみたいに紙に包まれて売られていて、可愛くてよく日本へのお土産に買って帰ってました。自分で作るときもひとつひとつアメのようにラッピングするとプレゼントに最適です。
ラッピングの方法
お好みの薄葉紙を用意し、15x15cmの正方形にカットし、紙を裏返して置きます。クッキーもひっくり返して中心に置きます。
キャンディーを包むように紙でクッキーを包み、両端をねじります。
冷めてから密封容器に入れて保存すれば、15〜20日は持ちます。忙しい時期、ささっと簡単に少ない材料でできて保存もきくのでぜひ作ってみてください!
使用する材料
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材料5つ・小麦粉・バターなし!イタリアのクッキーアマレッティのレシピ
- Total Time: 20 minutes
- Yield: 20 個 1x
Description
小麦粉もバターも入らない、アーモンドの香り豊かなイタリア生まれのビスコッティ、アマレッティのレシピ
Ingredients
- 100 g アーモンドパウダー
- 80 g グラニュー糖
- 1 個(30g) 卵白
- 2 g ベーキングパウダー
- 数滴 アーモンドエッセンス(お好みで)
- 粉砂糖
Instructions
準備
- オーブンを180度に予熱します。天板にオーブンシートを敷いておきます。
クッキー生地
- ボウルに卵白を入れ、角が立つまで泡だてます。
- 別のボールにアーモンドパウダーとグラニュー糖、ベーキングパウダー、アーモンドエッセンスを入れます。そこに先ほど泡立てた卵白を加えてゴムベラでひとまとまりになるまでサックリと混ぜ合わせます。
- 粉砂糖をふるい入れたバットを用意します。クッキー生地をひとつ10gくらいのボウル状に丸めて、バットの中で転がして粉砂糖をまぶします。(生地を丸めてから天板に並べて、上からたっぷりと粉砂糖をかける方法でも作れます。)
- オーブンシートを敷いた天板の上にクッキー生地を並べます。(焼くとオーブンの中で少し広がるので少し離して生地を置きます)
- 175度のオーブンで10分焼きます。
Notes
・冷めてから密封容器に入れて保存すれば、15〜20日は持ちます。
・もしビターアーモンドや杏仁パウダーを使う場合、分量はアーモンドプードルの10%加えてください。(このレシピでは10g)
- Prep Time: 10 minutes
- Inactive Time: 0 hours
- Cook Time: 10 minutes
- Category: クッキー
- Cuisine: イタリア
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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