デザートワイン・ヴィンサントに浸して食べる、イタリア・トスカーナ地方の伝統菓子カントゥッチ。カカオパウダーとチョコレートチップを加えてほろ苦く仕立てたアレンジレシピ。日持ちがするのでプレゼントにも最適!
カントゥッチ 、ビスコッティとは?
そもそもビスコッティの語源はビス(2度)コット(焼く)。
日持ちのしない柔らかいお菓子を2度焼いて保存性を高めたお菓子のことをビスコッティ と呼んでいたんですね。
このカントゥッチはまさに、一度かたまりにして焼いてから切り分け、もう一度焼く“ビスコッティ ”。伝統的なレシピでは生地に油分を入れないで二度焼きするのでとてもとても固い食感になりますが、油分もなく水分も少ないのでとても長持ちします。
カントゥッチ の伝統的な食べ方とデザートワイン・ヴィンサントの話
そのカントゥッチ をこれもトスカーナ産のデザートワイン、ヴィンサントに浸して食べるのがこのカントゥッチ の食べ方。
ローマに住んでいるとき、ワインの試飲会が行われるというトスカーナのシャトーを訪れたことがあります。その時ワインの貯蔵庫を見せてもらいながら色々な説明をしてもらったのですが、シャトーのオーナー曰く、
「ワインは売り物だけど、ヴィンサントは家に招いた客をもてなすためのもの」
だったそうです。
もちろん今ではヴィンサントもお店で手に入りますが、ぶどうを収穫してから乾燥させ、樽で長期間熟成させるという製造するのに長い時間がかかる貴重なデザートワインを売らずに知人に振る舞うというトスカーナの人のホスピタリティに驚いた記憶があります。(イタリアではトスカーナの人は口が悪いので有名なので・・)
美味しいカントゥッチ のレシピ!
そんな伝統を持つカントゥッチ ですが、やはりそれを知らない人はガリっとかじりついて「固い!」となります。イタリア人もフランス人もクロワッサンやビスコッティ をカフェオレにつけて柔らかくしてから食べる人が多いので問題ないのかもしれませんが、あまりそういう習慣がない人には少し固すぎる食感。
伝統的なお菓子のレシピを徒にいじるのも何だか残念だな、と思っていましたが、フィレンツェに住んでいた時に習ったカントゥッチ のレシピにバターが少し入っていて美味しい&食べやすかったのでそれ以来バターが入った柔らかいレシピを使っています。と言っても二度焼くので普通のビスコッティ より固い食感になりますが、その分日持ちするのでプレゼントにも最適です。
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トスカーナの伝統菓子カントゥッチ
- Total Time: 50 minutes
- Yield: 20 個 1x
Description
デザートワイン・ヴィンサントに浸して食べる、イタリア・トスカーナ地方の伝統菓子カントゥッチ。カカオパウダーとチョコレートチップを加えてほろ苦く仕立てたアレンジレシピ。日持ちがするのでプレゼントにも最適です。
Ingredients
- 60 g バター, (室温)
- 100 g グラニュー糖
- 1 個 卵
- 140 g 薄力粉
- 30 g ココアパウダー
- 70 g アーモンド(皮付きホール)
- 20 g チョコレートチップ
- ¼ 小さじ ベーキングパウダー
Instructions
- アーモンドは160度のオーブンで10分ほど、中が薄く茶色に色づくまでローストする。
- 使うまで冷ましておく。
- ボールに薄力粉、ベーキングパウダー、カカオパウダー、卵、砂糖、バターを入れて混ぜ合わせる。
- 混ざってきたらアーモンド、チョコレートチップを加えてひとまとめにする。
- 生地を2〜3cmくらいの棒状にのばしていく。
- オーブンシートを敷いた天板の上に並べ170度のオーブンで20分ほど焼く。
- 焼きあがった生地をオーブンから取り出す。
- この時表面が焼けてしっかり固くなっているか確認する。柔らかいようだと切り分けにくいので焼き時間を調整する。
- しっかり焼けているようなら5分ほど冷まし、1〜2cmの大きさに斜めに切り分けていく。
- 切った生地を再び天板に並べ160度のオーブンで10分ほど焼く。
Notes
・プレーンなカントゥッチ を作る場合、カカオパウダーを入れずに薄力粉を170gに、チョコレートチップを加えずに作って下さい。
- Prep Time: 20 minutes
- Inactive Time: 0 hours
- Cook Time: 30 minutes
- Category: クッキー
- Cuisine: イタリア
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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