りんごのスライスを重ねてバラの花のようにデコレーションした、アップルローズタルトのレシピです。
バラの花のように華やかに仕上がるタルト
チョコラズベリータルト、さくらんぼとチョコレートのタルトなど今までいくつか作っているセドリック・グロレのタルトのレシピです。フルーツがぎっしり幾何学的に詰められているようなデザインが好きでいつも作りたくなってしまいます。
前に作ったレシピはかなり簡易版で簡単に作ったのですが、今回は元のレシピにかなり忠実に作りました。
・・・なのですが、長い!タルトをきちんと作るだけでもわりと時間がかかりますが、それにコンポートを煮詰めるのに長い時間がかかり、もちろんデコレーションは一枚一枚重ねるので神経を使います。
できたときはとても華やかに仕上がるのでできた〜〜とかなりの達成感があるのですが。
なのでタルト生地とコンポートを前日に作っておいて2日に分けて作るとか、コンポートを市販のものにするとかクリームで代用するとかするともう少し気軽に作れると思います。
材料
タルト生地
アーモンドパウダーが入ったパートサブレとよばれるタルト生地を使いました。もちろんアーモンドパウダーが入らないパートシュクレを使っても作れます。
- 無塩バター(室温)
- 粉砂糖
- 卵黄+水(または½個の卵)
- アーモンドパウダー
- 薄力粉
- 塩
アーモンドクリーム
- 無塩バター(室温)
- 粉砂糖
- コーンスターチ
- アーモンドパウダー
- 卵
- ラム酒
- りんご(グラニースミス) - 写真には写っていないのですが、8等分したりんごをダイス状に切ってアーモンドクリームに埋め込みます。少量なので、りんごのコンポートを作るときに一部をとっておいて使うといいです。
りんごのコンポート
元のレシピそのままなのですが、りんごはコンポートにはグラニースミス、デコレーションにはピンクレディが使われています。個人的には二つの種類を揃えるのが面倒ならこのコンポートもピンクレディで作ってしまってもいいかと思いました。
- レモン
- りんご(グラニースミス)
シロップ
りんごのデコレーションをするときに使うシロップです。りんごをスライスしたまま使うとかたくて曲がりにくい上、時間が経つと茶色く変色してしまいます。そのためシロップをりんごのスライスに直接塗るか短時間シロップに漬け込んでからデコレーションに使います。
- レモン
- 水
- グラニュー糖
デコレーション
- りんご(ピンクレディ) - 写真では8個写ってますが、実際は4-5個で足りました。りんごを使ったタルトやタルトタタンなどは作っている途中に足りなくなると後で大変なのでいつも多めに用意することをおすすめしてますが、実際もっと少ない数で足りると思います。
- 溶かしバター - 焼く前に表面に塗ってツヤを出します。
作り方
タルト生地
ボウルに室温に戻したバターを入れて練って柔らかく戻し、粉砂糖を加えてよくすり混ぜます。
卵黄と水を合わせたものを加え、よく混ぜ合わせます。
ふるった薄力粉とアーモンドパウダー、塩を加えて混ぜ合わせます。
平たく形を整えてラップで包み、冷蔵庫で1時間〜1晩休ませます。
アーモンドクリーム
ボウルに室温に戻したバターを入れ、粉砂糖とコーンスターチをふるい入れて混ぜ合わせます。
アーモンドパウダーを加えてまとまるまで混ぜ合わせます。
溶いた卵を少しづつ加えてその都度しっかり混ぜ合わせます。
お好みでラム酒を加えて混ぜます。
タルト生地を焼く
(詳しい作り方の説明は基本のタルト生地の作り方・敷き方も参考にしてみてください。)
オーブンを175度に温めます。天板にシルパンを敷いておきます。
大きめのオーブンペーパー2枚を用意し、そのあいだに生地を置いてめん棒で叩きながらのばしていきます。型よりひとまわり大きいサイズにのばしながら、2mmくらいの厚さになるように調整します。
タルトの底用:使用するタルト型より少し小さい円形に生地をくり抜きます。
タルトのサイド用:底用の生地の余った部分でタルトの高さの帯を作ります。合計で長さが50cmを超えるようにします。冷蔵庫で10分ほど冷やします。
シルパンを敷いた天板にタルトリングをのせ、サイド用の生地をタルトリングに軽く押しつけながら密着させます。重なった生地の余分な部分を切り取り、隙間があかないように指で押して生地をつなげます。
底の部分の円形の生地を敷き込みます。指で軽く押し出してサイドの生地と底の生地を密着させ一体化させます。タルトリングからはみ出した生地を切り取ります。冷蔵庫で10分ほど冷やします。
アーモンドクリームを型に入れて平らにならします。アーモンドクリームは型の高さの半分まで入れて下さい。
りんごを洗い皮をむき、芯をとってダイス状にカットします。アーモンドクリームの上に散らします。
予熱した175度のオーブンで25〜30分ほど焼きます。
りんごのコンポート
りんごは洗って皮をむき、芯をとってダイス状にカットします。(芯は捨てずに取っておきます。)
鍋にレモン汁とダイス状にカットしたりんご、りんごの芯を入れて弱火にかけます。レモン汁が全体になじむように混ぜ合わせます。
蓋をしてごく弱火でコンポート状になるまで加熱します。底が焦げ付いてしまうことがあるので、ときどき蓋を開けて混ぜてください。
りんごがコンポート状になったら火から下ろし、芯と種を取り除きます。容器に入れてラップをコンポートに密着させて、使うまで冷蔵庫で冷やします。
デコレーション
シロップを作ります。
鍋に砂糖と水を入れて沸騰させ、103度になるまで煮詰めます。絞ったレモン汁を加えて軽く沸騰させ、火から下ろして常温になるまで冷やします。
タルトの上に中央が少し高くなるようにコンポートをのせます。(後から足すことが多いのでコンポートは少し余らせておきます。)
りんごは洗って水気を拭き取ります。
種がある部分を避けて縦に3等分に切ります。真ん中の種が入った部分の両サイドもカットします。
スライサーで薄くスライスします。
シロップをりんごに塗ります。(シロップ液にりんごを漬け込んでからペーパータオルで拭き取ってもいいです)
りんごのスライスを外側から重ねて並べていきます。2周目は2mmほど内側にずらして同じようにりんごを重ねます。
中央に近づくにつれてだんだんとりんごが山型になっていきます。コンポートが足りなければ随時足します。
最後の中心部分はりんごのスライスを台の上に並べて丸め、小さい花のかたちを作ります。中心に置き、まわりのりんごと馴染ませます。
溶かしバターを全体に塗り、予熱した160度のオーブンで10分焼きます。
りんごのスライスの並べ方
りんごのスライスの並べ方は一枚一枚を少し離して重ねると椿の花のような感じに、詰めて重ねるとバラの花のような感じになるような気がします。(花に詳しくないのであまり適切な例えが思いつかないのですが・・・)
このタルトの個性が出るところなので理想とする感じになるように重ね方を変えてみて下さい。
アップルローズタルトの保存と日持ち
冷蔵庫で保存して、3日くらいは日持ちします。おいしく食べるにはできたてから翌日くらいまでには食べ切って下さい。
他のタルトのレシピを見る
使用する道具
重石がやピケが必要ない、きれいに仕上がるタルトを作るのに欠かせない穴あきリングとメッシュベーキングシートです。
もしこのふたつの道具を使わない場合、重石やピケをしないとタルトのふちが沈んでしまったり底が盛り上がってしまいます。
マイクロプレインのグレーターが便利すぎてスライサーもこのメーカーのものを買いました。日本ではノーブランドの安いものでも結構よく切れるのでどんなものでも家にあるものでいいと思うのですが、フランスだとあまり切れなかったりすぐ壊れたりするので。歯が安定していてよく切れます。
バラの花咲く♡りんごのバラのタルトのレシピ
- Total Time: 3 hours 10 minutes
- Yield: 8人分(15cmタルト型1台分) 1x
Description
りんごのスライスを重ねてバラの花のようにデコレーションした、アップルローズタルトのレシピです。
Ingredients
タルト生地
- 80g 無塩バター(室温)
- 35g 粉砂糖
- 25g 卵黄+水(または½個の卵)
- 25g アーモンドパウダー
- 125g 薄力粉
- 1g 塩
アーモンドクリーム
- 50g 無塩バター(室温)
- 50g 粉砂糖
- 8g コーンスターチ
- 50g アーモンドパウダー
- 1個 卵
- 大さじ1 ラム酒
- ⅛個 りんご(グラニースミス)
りんごのコンポート
- 1個 レモン
- 4個 りんご(グラニースミス)
シロップ
- 3個 レモン
- 200ml 水
- 150g グラニュー糖
デコレーション
- 4-5個 りんご(ピンクレディ)
- 溶かしバター
Instructions
タルト生地
- ボウルに室温に戻したバターを入れて練って柔らかく戻し、粉砂糖を加えてよくすり混ぜます。
- 卵黄と水を合わせたものを加え、よく混ぜ合わせます。
- ふるった薄力粉とアーモンドパウダー、塩を加えて混ぜ合わせます。
- 平たく形を整えてラップで包み、冷蔵庫で1時間〜1晩休ませます。
アーモンドクリーム
- ボウルに室温に戻したバターを入れ、粉砂糖とコーンスターチをふるい入れて混ぜ合わせます。
- アーモンドパウダーを加えてまとまるまで混ぜ合わせます。
- 溶いた卵を少しづつ加えてその都度しっかり混ぜ合わせます。
- お好みでラム酒を加えて混ぜます。
タルト生地を焼く
- オーブンを175度に温めます。天板にシルパンを敷いておきます。
- 大きめのオーブンペーパー2枚を用意し、そのあいだに生地を置いてめん棒で叩きながらのばしていきます。型よりひとまわり大きいサイズにのばしながら、2mmくらいの厚さになるように調整します。
- タルトの底用:使用するタルト型より少し小さい円形に生地をくり抜きます。
- タルトのサイド用:底用の生地の余った部分でタルトの高さの帯を作ります。合計で長さが50cmを超えるようにします。冷蔵庫で10分ほど冷やします。
- シルパンを敷いた天板にタルトリングをのせ、サイド用の生地をタルトリングに軽く押しつけながら密着させます。重なった生地の余分な部分を切り取り、隙間があかないように指で押して生地をつなげます。
- 底の部分の円形の生地を敷き込みます。指で軽く押し出してサイドの生地と底の生地を密着させ一体化させます。タルトリングからはみ出した生地を切り取ります。冷蔵庫で10分ほど冷やします。
- アーモンドクリームを型に入れて平らにならします。アーモンドクリームは型の高さの半分まで入れて下さい。
- りんごを洗い皮をむき、芯をとってダイス状にカットします。アーモンドクリームの上に散らします。
- 予熱した175度のオーブンで25〜30分ほど焼きます。
りんごのコンポート
- りんごは洗って皮をむき、芯をとってダイス状にカットします。(芯は捨てずに取っておきます。)
- 鍋にレモン汁とダイス状にカットしたりんご、りんごの芯を入れて弱火にかけます。レモン汁が全体になじむように混ぜ合わせます。
- 蓋をしてごく弱火でコンポート状になるまで加熱します。底が焦げ付いてしまうことがあるので、ときどき蓋を開けて混ぜてください。
- りんごがコンポート状になったら火から下ろし、芯と種を取り除きます。容器に入れてラップをコンポートに密着させて、使うまで冷蔵庫で冷やします。
シロップ
- 鍋に砂糖と水を入れて沸騰させ、103度になるまで煮詰めます。絞ったレモン汁を加えて軽く沸騰させ、火から下ろして常温になるまで冷やします。
デコレーション
- タルトの上に中央が少し高くなるようにコンポートをのせます。(後から足すことが多いのでコンポートは少し余らせておきます。)
- りんごは洗って水気を拭き取ります。
種がある部分を避けて縦に3等分に切ります。真ん中の種が入った部分の両サイドもカットします。
スライサーで薄くスライスします。 - シロップをりんごに塗ります。(シロップ液にりんごを漬け込んでからペーパータオルで拭き取ってもいいです)
- りんごのスライスを外側から重ねて並べていきます。2周目は2mmほど内側にずらして同じようにりんごを重ねます。
- 中央に近づくにつれてだんだんとりんごが山型になっていきます。コンポートが足りなければ随時足します。
- 最後の中心部分はりんごのスライスを台の上に並べて丸め、小さい花のかたちを作ります。中心に置き、まわりのりんごと馴染ませます。
- 溶かしバターを全体に塗り、予熱した160度のオーブンで10分焼きます。
- ついにできあがりです!
Notes
工程がかなり多く時間がかかるので、タルトを焼きコンポートを作るのを1日、シロップを作ってデコレーションするのをもう1日にすると作りやすいです。
またはタルト生地やコンポートを市販のものにすると楽に作れます。
りんごのスライスの並べ方は一枚一枚を少し離して重ねると椿の花のような感じに、詰めて重ねるとバラの花のような感じになるような気がします。(花に詳しくないのであまり適切な例えが思いつかないのですが・・・)このタルトの個性が出るところなので理想とする感じになるように重ね方を変えてみて下さい。
- Prep Time: 2 hours
- Additional Time: 0 hours
- Cook Time: 1 hour 10 minutes
- Category: タルト&パイ
- Cuisine: フランス
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