綺麗に並んだいちごが華やかなフランス版ショートケーキ・フレジエ のレシピ
このレシピには動画付きの新しい投稿があります。そちらも参考にしてみてください。
フレジエとは
日本で定番のショートケーキのフランス版、というべきフレジエ 。違いはまずその見た目でわかるように、いちごの断面が綺麗にならんでいます。このデコレーションが独特で華やか。側面をホイップクリームでナッペしてしまうショートケーキを見慣れていると新鮮に映ります。
中のクリームもショートケーキと違います。
ショートケーキはホイップクリームを使いますがフレジエ はクレームムースリーヌという、カスタードクリームにバターを混ぜたクリームを使います。
クレームムースリーヌを使う理由
バタークリームで長持ち!
カスタードクリームとジェノワーズ の組み合わせは大好きなのですが、なぜそこにバターが入るのかな?と疑問に思ったことがあります。けれどフランスに来てパティスリーのお菓子だけでなく色々なところでお菓子を食べてみて、何となく納得できました。
フランスではパティスリーだけではなくパン屋さんでも綺麗で美味しそうなケーキを売っていることが多いのですが、そこで買うケーキがクレームムースリーヌのような、いわゆるバタークリームのことが多いのですよね。
エクレアなんかでも、あのトロッとしたクリームを味わいたくてエクレアを買ったらバタークリームのことがあってそういう時はちょっと残念でした。
何でバタークリームをそんなに使うのかな?と思っていましたが、やっぱりバタークリームにすることでケーキをもたせるためかな、と思いあたりました。
カスタードクリームは水分が多くて日持ちもしないので、やはりカスタードクリームを使ったケーキも日持ちしません。バタークリームに比べて形も綺麗に出ないことが多いです。
なのでカスタードクリームだけをケーキに使うとケーキの「もちが悪い」のですよね。なのでパティスリーに比べて温度や品質管理がしにくいパン屋さんではバタークリームの方が使い勝手が良いのかな、と。
ケーキを綺麗に仕上げるバタークリーム
何段もあるウェデングケーキを作る時などもバタークリームは大活躍します。何よりもちが良いので、夏のガーデンウェディングなどで外にケーキを置いておかなければいけない時などはとにかくケーキの「形を保つこと」が大事なので、バタークリームで作ることが多いです。
このフレジエ も、冷蔵庫から出してすぐに包丁を入れると断面は驚く程まっすぐに、ケーキの先は鋭角に綺麗に切れます。固くはないけれど、バターとクリームの中間というような食感。なので冷蔵庫から出してすぐに食べるより、常温に少し置いてから食べた方が口当たりが柔らかくなります。
つまり温度調節が難しい環境でもバタークリームを使うとケーキが長持ち・見た目も綺麗なままを保ってくれるんですね。
フランス人はバター大好き!
バタークリームがお菓子に多く使われる他の理由は、バターに対するフランス人の味覚もあるかと思います。
フランス人からするとホイップクリームは「重い」と言われることが多いのですが、なぜかバターたっぷりのこういうクリームは平気でペロリと食べてしまうことが多く、バタークリームが重いというのはあまり聞いたことがありません。
友人はモッツァレラチーズたっぷりのピザを「重い」と言って残していたのに、パスタに平気でバターをゴロゴロ入れ、「あっさりしてるシンプルなパスタ」といって平らげている、バターの味覚が日本人と違う?と思うような場面に出会ったことがあります。
このフレジエ も日本人にとってはバターが少し重いかな、と思うのでいちごをできるだけ多く入れて酸味とのバランスをとると良いとおもいます。(今回いちごが足りなくて中にあまり入れなかったらクリームが重くて一切れ食べ切るのが大変でした 😥 )
フレジエ は「フランスらしいお菓子」
日本でのフランス菓子のイメージはシュークリームやエクレア、ミルフィーユなど柔らかいトロトロのクリームを思い浮かべます。もちろんそういうお菓子もたくさんあるのですが、意外とフレジエ のようなバターっぽいクリームもたくさん食べる機会がある、隠れたとても「フランスらしい」お菓子だと思います。
使用する道具
底がないセルクル型。ケーキの組み立てに使ったり、スポンジをくり抜いたりする時に使用します。
底が抜ける丸型でも。
使用する材料
レシピをもっと見る
・基本のジェノワーズ
・シャンパーニュのお菓子・ビスキュイ・ローズのシャルロット
・簡単だけど華やか! ニュージーランドの伝統菓子・パブロバ
並んだいちごが華やか・フレジエ
- Total Time: 3 hours
- Yield: 8人分(15cm丸型 1台分) 1x
Description
綺麗に並んだいちごが華やかなフランス版ショートケーキ・フレジエ のレシピ
Ingredients
スポンジ生地
- 3個 卵
- 65g グラニュー糖
- 65g 薄力粉
- 15ml 牛乳
- 15ml 植物油
クレーム・ムースリーヌ
- 2個 卵黄
- 40g グラニュー糖
- 小さじ¼ バニラビーンズシード
- 20g コーンスターチ
- 200ml 牛乳
- 100g 無塩バター(常温)
シロップ
- 50 g グラニュー糖
- 100 cc 水
- 大さじ1 キルシュ
ホイップクリーム
- 100 g 生クリーム
- 10 g グラニュー糖
仕上げ
- 適宜 いちご
- 適宜 ピスタチオ
Instructions
シロップ
- 鍋に水と砂糖を入れて火にかけ、砂糖が溶けたら火を止めてキルシュを加える。使用するまで冷ましておきます。
スポンジ生地(18cm 丸型)
- 18cmの丸型にオーブンシートを底と側面に敷いておきます。
オーブンを175度に温めます。
(フレジエの本体のケーキには15cmの丸型を使いますが、スポンジ生地には18cmのものを使います。スポンジケーキは焼き縮みするので焼き上がった後15cmより小さくなってしまいます。なので少し大きめに焼き、後から15cmにくり抜くと綺麗な断面に仕上がります。) - ボウルに卵と砂糖を入れ、ハンドミキサーやスタンドミキサーなどで高速で泡立てます。
高速で泡立てることで生地のボリュームを増やします。ミキサーの機種などにもよりますが、3〜4分くらい。 - 生地が白っぽくなり濃度がついてきたら、低速に変えます。低速で泡立てることで、大きい泡でボリュームが増えた生地を小さい泡にしてきめ細かい生地にしていきます。
- 10分前後泡立て、全体が白っぽくなり生地を持ち上げて8の字を書いてみて、文字がゆっくりと消えていくくらいになったころがちょうど良い泡立て加減です。
- 薄力粉を3回に分けてふるい入れ、ボールを回しながらゴムベラを生地の底からすくい上げるように回転させ、さっくりと混ぜ合わせます。
- 牛乳と溶かしたバターをゴムベラに伝わせながら生地全体に回し入れ、手早く混ぜ合わせます。
- 175度のオーブンで25分程度焼きます。ドーム状に一番膨らんでいる部分を軽く指で押してみて、弾力があり指の跡がつかなかったら焼けています。
- 焼き上がってすぐに型ごと台に落とし蒸気を抜きます。(蒸気が抜けることで生地がへこむのを防ぎます。)手で触れるくらいに冷めたら型から外してラップで包み、上下を返して保存します。(底のオーブンシートはつけたままにしておくと生地の底がへこむのを防ぐことができます。)
クレーム・ムースリーヌ
- 鍋に牛乳を入れて火にかけ温めます。
- ボウルに卵黄と砂糖、バニラビーンズを入れてホイッパーで混ぜ合わせ、コーンスターチをふるい入れます。
- 温めた牛乳を2. のボールに半量加えて溶きのばし、鍋に戻します。
- ホイッパーで底が焦げないように中火で混ぜ続けます。クリーム状になり、一度少し固くなりますが、混ぜ続けるとツヤが出てなめらかになるのでそこまでしっかり混ぜます。
- バットに移して素早く熱をとり、ラップを密着させて冷蔵庫で冷やしておきます。(すぐ使うときはカスタードクリームを入れたボウルの底を氷水につけて冷やします)
- 冷やしたカスタードクリームはハンドミキサーでなめらかにします。最初は固まっていて混ぜにくいですが、だんだんとほぐれてツヤが出てきます。
- 常温に戻した柔らかいバターを少しづつ加えながら、ハンドミキサーで泡立て続けます。黄色いカスタードクリームがだんだんと白っぽくなってきます。
- できあがったら絞り出し袋に入れておきます。冷蔵庫に入れてしまうと固くなって絞り出しにくくなるので、常温に置いておきます。
ホイップクリーム
- ボールに生クリームとブラニュー糖を入れ、泡立て器で8分立てにします。
組み立て
- スポンジ生地を1.5cm程度の厚さにスライスして、15cmの丸型にくり抜きます。
- 15cmの丸型を用意し、スポンジ生地を型の底に置きます。
(オーブンシートは敷く必要はないのですが、以前ケーキを重ねていったとき高さが出過ぎてしまい、最後にナパージュを流せなかったことがあったのでより高さを出すために念のため繰り返し使えるオーブンシートを側面に敷きました。)(お好みでシロップを打って下さい) - 半分に切ったいちごを側面にぴったりと貼り付けます。中央には丸ごといちごを隙間なく並べていきます。
- クレーム・ムースリーヌをいちごのあいだを埋めるように絞り出していきます。いちごが全部隠れるまでクリームを絞り出して、パレットナイフなどで平らにします。
- もう一枚のスポンジ生地を上に置き、シロップを塗ります。
- ホイップクリームをのせてパレットナイフで平らにならします。 冷蔵庫で1時間以上冷やします。
- 型の周りをお湯で濡らした付近などで温め、型から生地を抜きます。
- ピスタチオと横にスライスしたいちごを並べて出来上がりです。
Notes
- 食べる少し前に冷蔵庫から出し常温に置いておくと、クレームムスリンヌ の口当たりが柔らかくなりよりおいしく食べられます!
- Prep Time: 1 hour 30 minutes
- 冷やす時間: 1 hours
- Cook Time: 30 minutes
- Category: ケーキ
- Cuisine: フランス
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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