生クリームを使ったもっちり濃厚食感・白い色なのにコーヒーの香りいっぱいのパンナコッタのレシピ
イタリアの北・ピエモンテ生まれのパンナコッタ
イタリアは南北に長くてなんとなくナポリやシチリアの南国のイメージが強いですが、北はスイスと接していてアルプス山脈に近いので良質の生クリームやバターが作られます。そんなスイスとの国境の州のひとつ・ピエモンテで生まれたパンナコッタ。
パンナコッタは「生クリームを煮た」という意味で、生クリームと砂糖を温めてゼラチンを溶かして固めたものが基本です。卵を使わないのでプリンのように熱の加え方に神経質にならなくても良いので作るのが簡単で楽。生クリームの濃厚な口当たりとゼラチンのもっちりした食感がシンプルながらあまりない口当たりで後を引いてしまう食感です。
真っ白なのにエスプレッソの香ばしい風味のパンナコッタ
このレシピの元は、夏向けのパンナコッタにレモンとオレンジの皮を入れて爽やかな風味をつけていたものを、当時一緒に働いていたシェフにコーヒー豆をひとつまみかくし味に入れると美味しいよ、と言われて実践してみたら味に深みが出てとても美味しくできたのがきっかけです。
ただの白いパンナコッタからは想像もできないような面白い味が出て気に入っていたレシピを、今度は白い色から想像できないようなコーヒーの味を出せないかな、と思って考えたのが今回のレシピです。
エスプレッソ用のイタリアンローストの黒に近いような豆をさらに使う前に低温でオーブンで煎り直して香りを出し、豆のまま生クリームに加えてゆっくり煮出します。
豆のまま入れると生クリームに色がつかず香りだけ出るので、白いパンナコッタにエスプレッソコーヒーの香ばしい香りだけが移ります。
今回はコーヒーと相性の良いアマレットリキュールとエスプレッソコーヒーを使ったソースをかけてみました。アマレットリキュールはビスコッティのアマレットの時にも書きましたが、あんずの核を使ったアーモンドの香りがするイタリアのリキュールです。コーヒーとの相性も良いですがチョコレートのデザートに合わせても相性が良いソースです。
パンナコッタをプルプルに美しく仕上がるコツ
プリンなどと比べて卵が入らない分簡単にできますが、美味しくできる失敗しないコツを2つほど。
沸騰させない
パンナコッタの名前の由来は「生クリームを煮た」という意味ですが、実際のレシピでは沸騰させずに砂糖を溶かしてゼラチンが溶けるくらいの「生クリームを温める」程度で充分です。特にゼラチンを入れるときは火を消してから入れて溶かすようにします。ゼラチンを入れてから沸騰させてしまうとゼラチンの効果が薄れて同じ分量でも固まりにくくなります。
容器に液体を注ぐ前に温度を確認する
パンナコッタ液を容器に注ぐ前に温度を確認してみて下さい。あまり熱いと、冷やす過程で分離したり、表面に膜がはって仕上がりが汚くなったりします。あまり冷たくすると固まってしまうので、人肌くらいであれば大丈夫です。
おもてなしデザートに・デコレーションの方法
今回は大人の食後のデザートの感じでヴェリーヌにしてみました 🙂
普通に固めて上にソースを流しても綺麗ですが、少しパンナコッタを傾けて冷やしてそこにソースを流すと横から見た時に綺麗に見えます。
作り方は、グラスができるだけきっちり入る容器を用意して(タッパー容器など何でも)中にグラスを入れて冷蔵庫にセットします。容器の下に何でも良いので少し高さが出るものを挟んで容器ごと傾けます(角度はお好みで。もっと傾きを急にして空いたところに他の味のパンナコッタやゼリーなどを入れても綺麗です)。出来上がったパンナコッタを冷蔵庫の中で注いで固めれば出来上がりです。
ガラスにパンナコッタを注いでから容器を傾けたりするとガラスに跡がついてしまうので、作業しにくくはありますが全て冷蔵庫にセットして冷蔵庫の中でガラスにパンナコッタの生地を注ぐようにするとうまくいくと思います。
型抜きをしてソースをかけてもシンプルな仕上がりのデザートになります。
コーヒー味にしないでシンプルなパンナコッタを作って、ベリーなどの赤いソースやマンゴーなどトロピカルフルーツで飾っても綺麗。色々楽しめそうです。
使用する道具
使用する材料
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エスプレッソコーヒー風味の白いパンナコッタ
- Total Time: 2 hours 20 minutes
- Yield: 4 人分 1x
Description
生クリームを使ったもっちり濃厚食感・白い色なのにコーヒーの香りいっぱいのパンナコッタのレシピ
Ingredients
コーヒー風味の白いパンナコッタ
- 500 g 生クリーム
- 75 g グラニュー糖
- 8 g 板ゼラチン
- 50 g コーヒー豆(エスプレッソ用)
エスプレッソとアマレットのソース
- 100 g アマレットリキュール
- 30 g グラニュー糖
- 20 g エスプレッソコーヒー
- 2 g 板ゼラチン
Instructions
コーヒー風味の白いパンナコッタ
- 板ゼラチンをたっぷりの冷水で戻します。
- コーヒー豆を150度のオーブンで10分間ローストします。
- 鍋に生クリームとグラニュー糖、ローストしたコーヒー豆を入れてゆっくりと弱火で加熱します。グラニュー糖が溶けて暖かくなってきたら冷水で戻したゼラチンの水気をよく絞り、加えます。
- ゼラチンの溶ける温度は50〜60度くらいなので、沸騰させる必要はありません。グラニュー糖を溶かしている段階で温かくなっているので、ゼラチンを加えたら火を止めてゆっくりと溶かすくらいで大丈夫です。
- ゼラチンが溶けたら注ぎやすい容器に濾します。
- *パンナコッタを容器に注ぐ前に、温度を確認してください。あまり熱すぎると、固まる過程で分離してしまいます。人肌になるくらいまで冷蔵庫などで冷やしてから容器に注いてください。
- ガラス瓶がきっちり入るような容器を用意して、中にグラスを動かないようにきっちり並べ、冷蔵庫の中にセットしておきます。
- 容器の下に少し高さのあるものを挟んで、容器ごと傾けます。
- 出来上がったパンナコッタをグラスに注ぎ、そのまま冷蔵庫で2〜3時間冷やします。
エスプレッソとアマレットのソース
- 板ゼラチンをたっぷりの冷水で戻します。
- アマレットリキュールとグラニュー糖を小鍋に入れて沸騰させ、アマレットのアルコール分をとばします。
- 冷水で戻したゼラチンをよく絞って加え、エスプレッソコーヒーも加えます。
- 冷蔵庫でとろみがつくまで冷やします。
Notes
ヴェリーヌではなく型で冷やし固める場合、パンナコッタ が冷え固まったら型の底をお湯にさっとつけてひっくり返し、ソースを好みの固さにして上からかけてください。
- Prep Time: 20 minutes
- Inactive Time: 0 hours
- Cook Time: 2 hours
- Category: デザート
- Cuisine: イタリア
Nutrition
- Serving Size: 1 grams
- Unsaturated Fat: 0
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