簡単においしいできたてアイスクリームが楽しめる、手作りアイスクリーム。おうちで簡単に使えるコンパクトなアイスクリームメーカーから高級レストランで使われる業務用まで、その機能性やメリット・デメリットを詳しくご紹介します。
できたてがおいしい手作りアイスクリーム
牛乳や卵・フルーツなどおうちにある材料でできるものが多いアイスクリームですが、焼き菓子やケーキと違ってアイスは買うという方も多いかと思います。
それはやっぱりアイスの作り方にあると思います。
そのまま材料をまぜて冷やすだけではどうしても口溶けの良いアイスができません。
そのまま冷やしても恐ろしく固いクリームが出来上がるだけです。
冷やしながら混ぜて空気を含ませないと口溶けの良いアイスができないんです。
かといって固まるまで冷やしながら手で混ぜ続けるのは結構大変な作業。それがおうちでアイスは作れないと思われている原因だと思います。
そこで登場するのがアイスメーカー。アイスメーカーがあれば、その混ぜて冷やし固める作業をしてくれるのでおうちで簡単にアイスができるというわけです。
アイスクリームメーカーは2種類
ということでアイスクリームメーカーの役割は「混ぜて冷やす」ことです。
「混ぜる」機能はどのアイスクリームメーカーもだいたい同じですが(中には手で混ぜるものもあります)、大きく違うのは「冷やす」機能です。
いざ選ぼうとするとこのふたつのタイプが混在していてあまりはっきりと明記されていないことが多いのですが、価格も収納も異なってくるのでしっかりどのタイプか決めてから選ぶことが肝心です。
・コンプレッサー内蔵タイプ
このタイプは本体に冷やす機能がついているのが特徴です。あらかじめ冷やしたりする必要がないので、思い立ったら材料を混ぜてメーカーに流し込めばすぐできます。このタイプは準備がいらないところがなんといっても便利な点です。
反対にデメリットといえば冷やす機能が本体についていることで大型化しやすいことと、値段が高くなることがあります。
・予備冷却タイプ
このタイプは容器を冷凍庫で冷やしてから、その容器を使ってアイスを作っていきます。なのでアイスクリームメーカー自体の構造はシンプルで、スイッチを入れると中のハネがぐるぐるとまわるだけ。そのため価格も手頃なものが多く、冷却機能もつかないため比較的コンパクト。
このタイプのデメリットはやっぱり思い立った時にすぐ作れないことです。容器はメーカーにもよりますが、だいたい8時間以上は冷凍庫で冷さなければいけないものがほとんどです。私はいつでも作れるようにいつも冷凍庫に入れてありますが、そうすると冷凍庫の場所の確保が必要になるので一長一短ですよね。
予備冷却タイプのアイスメーカーは冷凍庫に入るか要確認です。ファミリー用の冷蔵庫ならたいてい入るようにできてますが、冷凍庫と冷蔵庫が一体になったような小さい冷蔵庫だと入らないことがあります。その場合はかなり小さめの予備冷却タイプのアイスメーカーもあるので、しっかりサイズを確認して選んでください。
アイスクリームメーカーの選び方
・初心者の方
初心者の方ならまずは予備冷却タイプのコンパクトなものがおすすめです。このタイプの一番安いものであれば1,000〜3,000円くらいで手に入りますし、夏の短期間冷凍庫に容器を入れて使いあとはどこかに収納しておく、というような使い方をすればそんなに邪魔にもなりません。
ただコンパクトなものを選ぶと一回で作れる量はかなり少なめで500ml前後ということが多いです。家族が多く一気に人数分作りたいという方は容量に注意して選んでください。
私も1台目はこのタイプを使っていました。確か3,000円くらいで、すごくコンパクトなものです。買った最初かなり使っていたのですが、引っ越してある時期家具付きの家に住んだとき、冷凍庫がすごく小さくて容器が入らなかった・・!
数年後大きい冷凍庫に買い換えたとき久しぶりに使ったらもう使えなくなってたのですが、使った回数やアイスの仕上がりを考えるとコストパフォーマンスもよくかなり満足です。
・アイスをよく作る方
アイスメーカーをすでに持っていて買い換えたい方や、もうかなりお菓子作りに慣れていて買ってからも絶対使う!いいものが欲しい!という方におすすめなのはクイジナートのアイスクリームメーカーです。こちらは予備冷却タイプ。
クイジナートはフードプロセッサーで有名なアメリカのメーカーですが、フランスでもアイスクリームメーカーのおすすめに必ず毎年出てきます。外見もおしゃれ。
こちらはコンプレッサー内蔵タイプなのにコンパクト!というかなり理想的なアイスメーカー。やっぱり思い立ったらすぐに簡単に作りたい、という方ほど普段あまりアイスを作らないという矛盾が絶対にあるので、そこで手頃だからといって予冷タイプを勧めるのも・・という気もするんです。
あまりアイスを作らないけど作るときはすぐに簡単に作りたい!そして作らないときはコンパクトにどこかに収納しておきたい、という方にはぴったりな一台です。
・上級者向け!
こちらも同じくクイジナートのアイスメーカーですが、コンプレッサー内蔵タイプです。予冷なしで次々アイスクリームができるのでやっぱり便利。
私は家ではなく業務用としてこのタイプを使っていましたが、やはり予冷タイプより思い立ったときすぐにできて、いろいろな種類のアイスでも次々と連続でできるのでとても便利です。
ただ家庭で使うには大きめなので、移動させる必要がない場所に設置できるスペースを確保できること、そしてアイスを作る頻度が高めの方向けです。
プロ向け
これはアイスクリームメーカーとは少し違ったプロ向けの調理器です。専用の容器に材料を入れて凍らせておき、使うときにこの粉砕機にかけると数分でスープやパテ、アイスクリームができるというものです。
例えばいちごシャーベットならいちご丸ごととシロップを入れて凍らせておけば、使う前にこの調理器にかけるとすぐにいちごシャーベットができているという感じです。
こう書くと何がすごいのか?という感じですが、この調理器が画期的だったのはいつでもすぐにできたてを食べられるということ。
おうちで作るアイスって安定剤などが入っていないのと普通の家庭の冷凍庫の温度は低いので次の日にはカチカチになっていることが多いですよね。
ローマにサン・クリスピーノというジェラート屋さんがあるのですが、そこのジェラートは蓋がされていてクリーム系、シャーベット系など種類が分かれてそれぞれがちょうどいい温度に管理されています。全部のジェラートを同じ温度にしてしまうと、極端に固いものや柔らかいものができてしまうんです。
かといってうちで作るものはもちろん、レストランでもアイスの種類ごとに温度を管理するなんてできません。でもデザートのお皿に合わせて何種類ものアイスを用意したい。でも翌日には全部固くなってしまう・・・
というとき、使う前にパコジェットで新たに粉砕すると、アイスに一瞬で空気が入ってできたてそのままの味になるんです。
その上アイス以外でも、スープやパテをその冷凍保存しておきその場で人数分だけ粉砕していけば、無駄が出ず廃棄率も下がります。
ということで高額ながらもかなり重宝されていて、私が働いた星付きレストランではほとんどこのパコジェットが使われていました。
おまけ
いろいろなアイスクリームメーカーを調べていたらたまたま見つけました。中に材料を入れてなんと蹴りながらアイスができるという、その名もアイスクリームボールです。
使ったことがないので使用感はわからないですが、子供に遊ばせてみたい!
アイスを手作りしよう!
お菓子を作る方でもアイスクリームは全く作らないという方、お菓子は作らないけどアイスだけは作る!という方、なんとなくアイスクリーム作りはお菓子作りの中でも少し違う位置付けのような気がします。
お菓子作りの中でもアイスクリームは特に手作りのおいしさが感じられるお菓子のひとつで、しかも材料がシンプルなものが多いのでぜひおうちで手作りしてみてください!
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